レオパレスのオーナー会が語る不正実態にア然。「レオを潰す気か?」とオーナーの内輪モメも
違法建築問題に揺れるレオパレス21が会社存亡の危機に瀕している。2月7日には全棟調査の結果、法令違反にあたる物件が1324棟あったと発表。改修工事を実施するため、最大で1万4443人の入居者に転居を要請することも明らかにした。その引っ越し費用は当然、レオパレス持ち。
「30年一括借り上げ」を謳い、サブリース契約で物件オーナーの家賃収入を保証してきたため、空室が増えようとも家賃の支払いは発生し続ける。莫大な修繕費と合わせて、経営を圧迫するのは必至だ。
ウレタンフォーム工業会HPの「レオパレス21建築不正について」のページを参照ください。
問題なのは、会社ぐるみで違法建築を容認していた可能性がある点だ。
「『ゴールドネイル』と『ニューゴールドネイル』というシリーズのアパートの9割に界壁がないことが発覚しています。しかし、このシリーズの物件の8割近くは、大幅な家賃減額と保証契約の解除を迫る社内で『終了プロジェクト』と呼ばれる戦略によって、すでにサブリース契約を解除されている。
ここには、収益性の低い物件をリストラするコスト削減と同時に、違法建築物件を切り離して隠蔽する狙いがあったと見ています」(前出の記者)
この問題が明るみに出たのは昨年5月29日のことだった。レオパレスは急遽、会見を開いて「建築基準法違反の“疑い”があるものが発見された」と発表。同日夜には『ガイアの夜明け』(テレビ東京)が、オーナーが実施した物件調査に密着し、違法建築の実態を明らかにする様子をスクープした。放送直前の会見には「スクープの先手を打つ狙いがあった」(不動産業界誌記者)とされている。
同番組で明らかにされたのは、各住戸の間を区切る「界壁」の不備。建築基準法上、火災の延焼防止と遮音性確保のために、小屋裏(屋根と天井との間の空間)にも設置しなければならないが、レオパレスが建設した2棟のアパートには界壁が設置されていなかった。
その後、同社が実施した全棟調査ではさらなる不備が明らかに……。自治体などには、外壁内部に断熱性・耐火性に優れたグラスウール(ガラスを綿状にしたもの)を用いると申請していたが、耐火性能に劣り、外壁への使用が認められていない発泡ウレタンを採用していたことが判明。天井部分に二重に張るべき部材が一枚張りになっていたり、遮音基準を満たしていない部材を界壁に使用していることも発覚した。
※2/27追記:発泡ウレタンが「耐火性能に劣り、外壁への使用が認められていない」というのは事実ではない、と日本ウレタン工業協会より指摘がありました。詳しくは
会社ぐるみで違法建築を容認していた可能性も
『週刊SPA!2/26号(2/19発売)』 表紙の人/ SKE48 電子雑誌版も発売中! 詳細・購入はこちらから ※バックナンバーもいつでも買って、すぐ読める! |
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ