「パパ活」市場の闇…“無銭詐欺パパ”や“パイプカットパパ”の悪行とは
今やテレビや雑誌などでも特集されるほどある意味「身近」な存在となった「パパ活」。念のため説明するが、「パパ活」とは女性が男性と食事などを共にし、その対価として報酬を頂戴する行為である。
そんなパパ活が流行し始めて早数年。より一般化した「パパ活」は今、どのようなことになっているのだろうか。
今回、そんな令和元年の「パパ活」について、ある識者にナマ情報を聞くことができた。「パパ活プロデューサー」という肩書きで活動する「ゆうと」氏だ。
ゆうと氏はLINEグループによる無料のオンラインサロンで、パパ活初心者の女子たちにアドバイスをしているという。その数なんと800人。
「『友達に活動のことを相談しづらい』と一人でパパ活するという子が多かったことから、オンラインサロンを始めました。主にパパ活の情報交換の場として機能しています。まだ活動の仕方が分からない子たちが歴の長い女の子に相談したり、例えば女の子たちを騙すような、悪質なパパの情報交換が主要なトピックですね。普通、そういう詐欺みたいな事をやる人って後から追われないように、情報が残りづらいようにするじゃないですか。だからこそナマな情報交換をして、何度もやってる人はブラックリスト化していっています」
現在のパパ活市場には色々な「危ない男性」も増えている、とゆうと氏は語る。
「一番多いのは“することだけしてお金をくれずにトンズラ”する人ですね。例えば、最初に1回いくらと値段交渉していても、『月末にまとめて渡すから』と言って結局月末には音信不通にするんですよ。その言い方も巧妙になってきていて、例えば『支払いが仮想通貨だから』とか、『給料として振り込むから』とか」
「後者のパターンはサロンで情報共有しているからわかるのですが、同時期に全国で発生していました。『可愛いからたくさん払う。月末にまとめて50万、給料として振り込む』などとパパ活女子が喜ぶ月契約で誘惑して、『給料だから税金を先払いしろ』と言って、逆に女の子の方からお金を騙し取るんですよ。このようなパパ活女子を騙すノウハウを、“タダでパパ活女子を騙す方法”のような形で売られている可能性もあると思います」
パパ活については今SNSなどで、パパ側の方も情報交換がなされているという。そういった中で、騙せる女の子の情報や、上手い騙し方もパパの中に回っていってしまうのだそう。
「パパ活として出会った女の子を他の風俗に斡旋する、悪質なスカウトマンなども増えています。今は条例で路上のスカウトが出来なくなったので、ネットで活動するスカウトも多い。よく聞く手口としては、パパ活で出会った女子に「富裕層が登録する交際クラブを紹介します」と持ちかけて登録させるのですが、この時にわざと面接の対策などせず、合格できないようにしたりします。
また、交際クラブオファーのピークは入会直後なので、本来複数のクラブに入会する場合でも時期をずらすのが常識ですが、面接を何件もはしごさせて登録直後にオファーを集中させてオファーがすぐに落ち着くようにする。わざと稼げなくしてから、「もっと稼げる仕事がある」と夜の仕事に斡旋するんです」
今やテレビなどでも“パパ活”が特集されることもあるが、コンプラ的な問題か、テレビではライトな情報が目立つ。それを見て“食事だけでも稼げるかも”と、何も知らない初心者女子が後を経たないような状況です」
「無料オンラインサロン」でパパ活プロデュース?
お金くれず逃げるパパ多し、逆に女の子から搾取する手口も
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1992年生まれ・フリーライター。ファッション誌編集に携ったのち、2017年からライター・編集として独立。週刊誌やWEBメディアに恋愛考察記事を寄稿しながら、一般人取材も多く行うノンフィクションライター。ナイトワークや貧困に関する取材も多く行っている。自身のSNSでは恋愛・性愛に関するカウンセリングも行う。
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