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新型コロナ「新しい生活様式」に熟女キャバ嬢が怒り狂うワケ

―[キャバ嬢に訊け]―
 新型コロナウイルスにおける「新しい生活様式」のガイドラインが業種別に発表される中、接待を伴うキャバクラなどの飲食店のガイドラインが話題になっている。
一般社団法人日本水商売協会

画像:一般社団法人日本水商売協会ホームページ

 5月22日に『日本水商売協会』が、ナイトクラブやキャバクラ向けに新型コロナウイルス対策をまとめたガイドラインを発表。これに対して「ありえないですね」と話すのは、現在休業中の熟女キャバ嬢だ。大阪の熟女キャバクラに勤務する沙世子さん(仮名・42歳)は、こんな不服を申し立てた。

熟女キャバクラは密着感がウリなのに

熟女キャバクラ

熟女キャバ嬢はなぜ怒っている?(イメージ写真)

「緊急事態宣言中の5月半ばに東京医師会が『新しいライフスタイル』を提案したときに『夜の街の接客スタイルは感染を生み出す可能性がある。新しい接客スタイルを考えないといけない』という項目があって無責任にもほどがある……と思っていたんです。でも、今回の水商売ガイドラインや大阪府が発表した独自のガイドラインを見て、正直「アホか!」と思いましたね。コロナだから仕方ないのは分かるんですが、この規定だと、お客さんに来るなと言っているようなもんというか……。キャバクラでは、ほぼ不可能では? と思いましたね」 『日本水商売協会』と大阪府が定めたガイドラインは、マスク着用や入店時の検温など、いたって基本的な規定のようにも思えるが……。 「1番ありえないと思ったのは、大阪府が定めた客とキャストの距離を最低1メートル確保しろというもの。会話が聞こえるようにBGMを小さくしろとありましたが、ただ会話するだけがキャバクラというわけではないじゃないですか。若い子向けのキャバクラならまだしも、熟女キャバクラに来るお客さんって熟女とワイワイ盛り上がったり、多少の雰囲気や密接感を求めて来る人も多いんです。  肩を組んだり膝の上に手を置いたりムードありきなのが熟女キャバクラなのに、ただ横並びで会話するだけだったら、皆スナックに行きますよ。あと、『接客のキャストはチェンジなしの固定(接触者をできるだけ減らす目的)』……。フリー客ならありえない、指名客なら指名が被っていたらどうするんですかね? ……これに関しては論外ですね」  沙世子さんの勤める熟女キャバクラには団体のフリー客よりも、1人で来店して指名する客のほうが圧倒的に多いという。そういう男性客は多少なりとも色恋や雰囲気を求めていることが多いので、ソーシャルディスタンスでの接客でつなぎとめるのは難しいのでは……、と沙世子さんは漏らす。他にはスタッフとキャストの規定も細かく記されているが、そこについてはどうなのだろうか。 「『必ずやるべきこと』に、キャストとスタッフは30分に1度のこまめな手洗い(石鹸を使って手の隅々までもみ洗い10秒間、その後流水で最低15秒以上洗う)と、うがい……とありますが、キャバクラのトイレがいくつあると思っているんですかね? 多くても女子トイレが2つ、男子トイレはお客さん同士が鉢合わせしないように1つしかない店も多いんですよ。クラブだと男女共有で1つしかないところもあるし。  そのトイレで十数人いるキャストとスタッフが30分毎に手洗いしていたら、お店回らなくなりますよ……。さらに出入り口とトイレのドアノブ、テーブルなどの定期的な消毒って……黒服、トイレに付きっきりじゃないですか。人件費のムダ遣いにもほどがありますよ……」
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熟女にメイク直しを禁止するのか?
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東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano

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