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コロナで壊滅の銀座。元・銀座のママが50万円で始めた穴場ビジネス

 緊急事態宣言が解除されたいまも、閑古鳥が鳴く銀座。窮地にあえぐ同業者を横目に、商才をいかんなく発揮した元・銀座の最年少ママのオーナーがいる。銀座の一角にバーを構える桐島とうかさんがはじめたのは、オリジナルのアルコール消毒ジェル販売だ。

除菌ジェルはオーダーで安く作れる

ハンドジェル「Withコロナ時代に突入して、消毒アイテムは必須になりました。でも、アルコール消毒のアイテムって、肌が荒れたり妙に甘い匂いがしたり、好みのものがなくて。自分の気に入ったものが欲しくて、OEMでデパートに化粧品を下ろしているメーカーさんにお願いしてオリジナルのものを作りました」  6月からInstagramにURLを載せる形で販売を始めて、収益は月に40~50万円ほどにもなったという。
除菌ジェル

SNSで実際に宣伝していた時の画像

「ネット販売価格は30mlで3000円と安くはないのですが、香りは2時間ほど持つので、香水代わりに持ち歩く方も多いみたい。あっという間に完売してしまいました。  私は試作を繰り返したこともあって、原価は1000個で100万円ほど、制作期間は3か月ほどかかりました。製造自体は500個から受注してくれるので、ミニマムにやろうと思えば原価は50万以下、制作期間は1か月ほどで出来上がります」  桐島さんが使用するのは、無料で使えるネット販売プラットフォーム『BASE』だ。 「ラベルもプロの方にお願いすると30万ほどかかりますが、クラウドワークスなどを利用したら5万円くらいで請負ってもらえます。シンプルなものが良かったので、私はとりあえず自分でつくってみました。意外と作れるものですね」

春先の百貨店が休業状態のときが狙い目だった

 新型コロナウィルスの影響で、アルコール消毒液の転売が続出。メルカリをはじめとするフリマサイトなどでは“祭り”状態で、5月には転売禁止法が制定されるほどの品薄となった。緊急事態宣言下、百貨店は軒並み休業状態。桐島さんはそこに目をつけた。 「デパートがお休みになって、ハイブランドのコスメが買えなくなったじゃないですか? デパートに下ろすような化粧品を受託している製造メーカーさんも暇になるんじゃないかと思って、百貨店関係のお客様に『メーカーさんを紹介してほしい』と連絡しました。もともとは自分用に化粧品を作ろうと思っていたんです。  私、洗顔料や化粧水といった基礎化粧品に月30万円ほどかけているんですけれど、化粧品の原価は定価の20%以下だと知って。『これだけ毎月使っているなら、同じくらいの投資で自分好みにカスタムしてオリジナルコスメも作れるんじゃ?』と思いいたったのが発端ですね」
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メーカーはどんな香りでも作れる
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