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初対面の男性に体まで触られ…イヤな“飲み会”がなくなった、自粛下の平和

 7月12日から4度目の緊急事態宣言下におかれる東京をはじめ、各地で自粛生活が続いている。会食・飲み会ができずに寂しがる人がいる一方、真逆の人もいる。……せいせいした。実は飲み会がつらかった。なぜ我慢してたんだろう。   そんな“飲み会の暴力性”について、フリーライターの吉川ばんびさんが綴る(以下、吉川さんの寄稿)。
Clinking glasses and toasting

画像はイメージです

隅っこで相槌を打つだけの飲み会

 コロナ禍の真っ只中、人と簡単に会えるご時世ではなくなってしまったせいか、自分がこれまで参加してきた会合を思い出して「あれ、今の自分だったら絶対行かないだろうな」と考えることが増えた。  例えば、突然招集がかかった大人数の飲み会。全員と仲が良いならもちろん参加したいのだけれど、個人的には、あまり親しくない人が多かったり、「知り合いの知り合い」くらいの距離感の人たちがいる飲み会がもともと得意ではないので、正直に言うと積極的に参加しようとはどうしても思えない。だいたいは、隅っこで相槌を打つ役に徹するか、空いたグラスをひたすらに集めるか、ごはんを食べることに集中しはじめてしまう。  それでも「大人なんだから」と自分に言い聞かせて参加した会合や「仕事の出会いがあるかもしれないから」と知人から言われて参加した会合では、やはり良い思い出がひとつもない。

初対面の男性からしつこく絡まれて

 以前、長らく会っていなかった仕事関係の先輩から連絡があり、家から電車で一時間ほど離れた場所まで会いに行った。遠方に住んでいる先輩から同じように連絡をもらった人たちがたくさん集まり、最終的には十数人くらいで飲みに行くことになったと記憶している。中には全く面識のない人も数人いたが、参加するメンバーのほとんどが顔見知りだったことから、最初はあまり気にならなかった。
吉川ばんびさん

吉川ばんびさん

 店に入った時点で時刻はすでに23時を過ぎていて、帰りが始発になることは避けられなさそうだな、と思いながら、久しぶりの再会を喜び、先輩や仲間たちと酒を酌み交わした。  場があたたまったころ、私の隣に座っていた初対面の男性が口説きモードに入ってしまったらしく、初めは軽く受け流していたものの、あまりにも長時間に及ぶ自慢話を延々と聞かされるのに疲れ始めていると、さらに別の初対面の男性が「めちゃくちゃ口説いてるじゃん! 付き合っちゃえよ!」と言いながら乱入してきた。
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疲れ果てた私に、その男性が言ったこと
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1991年生まれ。フリーライター・コラムニスト。貧困や機能不全家族、ブラック企業、社会問題などについて、自らの体験をもとに取材・執筆。文春オンライン、東洋経済オンラインなどで連載中。著書に『年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声』 twitter:@bambi_yoshikawa

年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-

この問題を「自己責任論」で片づけてもいいのか――!?

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