M-1準決勝、人気コンビが続々敗退も「波乱ではない」と元M-1ファイナリスト
2021年もコロナの猛威は収まることをしらず、8月中旬には過去最高の5000人以上の感染者数を記録する。しかし、そこから全国的にワクチンが行き届いたという成果もあってか感染者数は減少の一途をたどっていった。
それに伴いイベントの有観客数は増加し、12月2日に行われた「M-1グランプリ2021」準決勝はほぼ満席での開催となった。
わたくし、ユウキロック(元M-1ファイナリスト)は今回、仕事の関係で会場に行くことができず配信での観覧となったが、映像からだけでも観客のテンションの高さが伺いしれた。やはり満席というのは漫才師だけではなく、観客のボルテージも上げる。オープニングから観客は興奮し、舞台は最高の状態に仕上がっていた。
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◆Aブロック
トップバッターとして登場したのが準々決勝観戦客から敗退に「納得がいかない」という声が大きかったキングオブコント2020ファイナリストでもある「滝音」だ。その声がそのまま反映されたのか、準々決勝で1度は敗北したもののネタ動画の視聴数ナンバーワンコンビだけが準決勝に勝ち上がれる「Gyaoワイルドカード」で復活する。
さすけ君のツッコミワードで大きな笑いを生むが、後半にもう少し畳み掛けがあれば審査員の見え方も変わったかもしれない。
2番手はコンビ歴2年の新星女性コンビ「ヨネダ2000」。12月13日に放送される女芸人No.1決定戦 THE W 2021のファイナリストでもあり、Wファイナリストを狙う。
会場で観戦していたスタッフに聞いたところ、もの凄いウケだったという。しかし、配信ではほとんど無音でネタの内容が一切わからなかった。なぜなら一人がほぼずっと歌を歌っており、そこが権利許諾の都合で無音にされていたのだ。
ほかのコンビでも時折無音な部分はあったがネタの内容がわからないことはなく、ほぼ全編無音だったのは「ヨネダ2000」だけである。もの凄くウケていたのに敗退した理由はこれがすべてではないだろうが、今や配信、その後もDVD発売などが控えている。
もし同じ評価のコンビがいた場合は、やはり使いづらいほうが落選しやすいと考えると、こういった部分にも今後は配慮が必要なのかと思う。
3番手に登場したM-1、キングオブコントともに2年連続ファイナリストでもある「ニューヨーク」。昨年同様に際どいネタで締めも落語っぼく、俺は最高に面白かったと感じたが敗退。
審査員には昨年よりもさらに際どいと思われたのかもしれない。連続出場も途絶える結果となってしまった。
滝音
ヨネダ2000
ニューヨーク
1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。著書『芸人迷子』
⇒試し読みも出来る! ユウキロック著『芸人迷子』特設サイト(http://www.fusosha.co.jp/special/geininmaigo/)
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『芸人迷子』 島田紳助、松本人志、千原ジュニア、中川家、ケンドーコバヤシ、ブラックマヨネーズ……笑いの傑物たちとの日々の中で出会った「面白さ」と「悲しさ」を綴った入魂の迷走録。 |
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