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有馬記念は「2つのパターンで買う馬を分類」。決着パターンから当たり馬券を占う

決着パターンが2つしかない有馬記念

競馬

写真はイメージ

 いよいよ師走。競馬のグランプリレース・有馬記念が迫ってきました。有馬記念といえばかつてはトウカイテイオーの1年ぶりの”奇跡の復活”や、9.11テロが起こった年に”マンハッタン”カフェ&”アメリカン”ボスで決着するなど、数々のドラマや波乱が起こってきました。  しかし、実は有馬記念の馬券を射止めるのはそんなに難しいことではありません。なぜなら、有馬記念の決着パターンは結局2つしかないからです。それは…… (1)先行&イン有利パターン (2)差し&外有利パターン  以上の2つ。過去を振り返ってもだいたいがこのパターンのどちらかで決まっています。そして、この2つのパターンで好走する馬は事前に分類することができます。ですから、今年はどちらになるかを考えたら、あとはパターンに当てはまる馬を買えば良いわけです。 ・直近3年は差し&外有利パターン  近年の有馬記念を振り返ると、最近3年間はいずれも差し&外有利パターンが続いています。このパターンはスタミナを問われ、末脚が生きるためスピードを武器とする馬には不利になります。  典型的なのは2019年でしょう。この年は歴史的名牝・アーモンドアイが単勝1.5倍と断然の支持を集めていました。しかし、同馬は東京競馬場やマイル戦に滅法強いスピードタイプ。逃げ先行馬が揃い激流となったこの年は、スタミナを問われる(2)のパターンでした。  アーモンドアイにとっては、もっとも向かない厳しい流れとなり、結果は9着に惨敗。勝ったのはスタミナを問われる宝塚記念やオーストラリアのG1実績を持つリスグラシュー、3着には3000mの菊花賞勝ち馬ワールドプレミアが突っ込んできました。  昨年も同様に差し&外有利パターンで、クロノジェネシスが後方から外を回して差し切り勝ち。2着には後方から同じく外を回した11番人気のサラキアが突っ込み波乱となりました。

2014~2017年は先行&イン有利パターン

 逆に、先行&イン有利パターンだったのは2017年、あのキタサンブラックが引退レースを飾った年です。この年はキタサンブラックがスンナリ先手を取るとそのまま押し切り、2着には内枠からロスなく立ち回った8番人気のクイーンズリングが入りました。  2014年は2枠4番のジェンティルドンナが好位から抜け出し、2着には9番人気の伏兵トゥザワールドが内枠を生かして入線。外枠に入ったジャスタウェイ、エピファネイアといった人気馬は総崩れとなる、典型的な先行&イン有利パターンの決着でした。  (1)の先行イン有利パターンだと、好走しやすいのは内枠の馬や先行馬、スピードタイプとなり、(2)の差し&外有利パターンだと、好走しやすいのは外枠の馬や差し馬、スタミナタイプとなります。  どちらになるかは当日の天気やペースなどにもよりますが、基本的には晴れやスローペースの場合は(1)になりやすく、悪天候やハイペースにおいては②になりやすくなります。いずれにしても分類冴えできれば、案外カンタンなのが有馬記念なのです。
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