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AIに音楽は作れる?ChatGPTに“サザン風”の歌詞を書かせて気づいた「人間との決定的な違い」

対話型AIの「ChatGPT」が話題に

ChatGPT 対話型AIの「ChatGPT」が話題になっています。ユーザーの質問に対して、あたかも人間が応対しているように回答してくれるサービスで、インターネットの発明以上の衝撃を与えるかもしれないと言われているのです。  能力は多岐にわたります。おすすめのデートコースを場所の説明つきで紹介してくれるかわいいものから、アメリカの医師資格試験を受けさせたらほぼ合格ラインの正答率を叩き出したなんて末恐ろしいものまで。

AIに音楽は作れるのか?

 そしていま、AIがクリエイティブな領域にまで入り込んでくるかどうかが議論になるなか、オーストラリアのシンガーソングライター、ニック・ケイヴが疑問を呈しました。  彼のファンがChatGPTで作った“ニック・ケイヴ風の歌詞”を見せたところ、 <「この歌はまったくろくでもない代物で、人間というものの存在をグロテスクなまでに嘲笑している」>(『CNET Japan』2023年1月19日)とこき下ろしたのです。  一方、ITの最前線で活躍する人たちは、ChatGPTに曲が書けると期待に胸を膨らませているようです。音楽のジャンルを指定してコード進行を作るように指示すると、わずか数十秒で仕上げてしまうことに驚き、これがクリエイティブの生産性を劇的に向上させるだろうと考えているのです。  アーティストと技術者との間で、なぜこうも反応が違うのでしょうか?   そこで今回は実際にChatGPTを使って、改めて“曲”や“歌詞”が書けるのかどうか、様々な側面から検証してみたいと思います。
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サザンの歌詞を作らせてみた
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音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。Twitter: @TakayukiIshigu4

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