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「自分を大切にしてくれる人なんて誰もいない」21歳の立ちんぼ女性が語った、体を売る本当の理由

 親の虐待、野球選手への推し活、ホス狂、16歳で依存症etc…。路上売春をする女性「立ちんぼ」の彼女たちは、どんな経緯で大久保公園にたどり着き、何のために体を売っているのだろうか。  新宿・歌舞伎町にある大久保公園。この場所は、路上売春をする女性「立ちんぼ」の聖地として有名であったが、ここ数か月でその数が異常に増えている。  今年初めはまだ片手で数えることができる人数だった。だが、6月現在、約60人の立ちんぼとその買春客を合わせた数は100人を優に超えている。  大久保公園に立っている女性に声をかけると、インタビューに答えてくれた。計19時間に及んだ取材音声から浮かび上がった実態とは。

虐待に耐え兼ね家族も失い東北から新宿へ

【ユキ(仮名)/年齢:21歳 交縁歴:4日】
私が体を売る理由

「昔の生活と比べたら売春なんてラクです」と語るユキ。男性経験はほとんどないが、「同年代よりはおじさんのほうが気はラク」

 立ちんぼ取材を通してわかったのは、日々新たな女性が大久保公園へやって来ていることだ。  つい最近まで家族と東北に住んでいた21歳のユキ(仮名)が立ちんぼになったのはわずか4日前だった。 「両親は私が2歳のときに離婚し、父はいません。母は病気で施設に入っています。祖父母と親戚と暮らしていたのですが、私は祖父から殴る蹴るの虐待をずっと受けていました。  暴力を振るうのはほかの家族がいないときだけで、普段はいいおじいちゃんを演じています。だから、私が何を言っても家族は誰も信じてくれませんでした。母だけは信じてくれたと思いますが、病気が悪化するのは嫌なので言いませんでした」

ブラック企業での仕事より売春のほうがラク

 高校卒業後は東京で警備員の仕事をしていたが、かなりブラックな会社だった。 「朝の9時から翌日の9時まで24時間働いて、そのまま18時まで次のシフトが始まるんです。当たり前ですけど心身が壊れて、人と話せなくなりました。まだ3人しか相手にしていませんが、それに比べたら売春なんてラクでしかないです」  警備員をやめて実家に戻るも、祖父からの虐待に耐えられず、再び家を出て歌舞伎町に流れ着いた。今は友人の家に居候しているが、何も持たずに家を出てきたので着る服もない。生活用品を揃えるために、即日で現金が手に入る立ちんぼで日銭を稼いでいるのだという。 「昔から人生なんてどうでもいいやみたいな感じでしたが、それでも体を売るとは思ってもいなかったです。自分ってこういうことをする人間なんだって思いましたね」
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立ちんぼをやめるためハローワークに
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