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「予兆なく会社から姿を消す」「就業中にTikTok動画を撮影」…モンスター社員への対処法を専門家が伝授

自己中心的な振る舞いで会社に迷惑をかける、効率重視に周囲を巻き込むetc. ――若手世代に潜むモンスター社員により、職場の社員全員が大迷惑を被るはめに……。彼らの特徴を分類するとともに、専門家たちにその撃退法を聞いてきたが、中には撃退が困難な厄介モンスター社員も存在する。

予兆はゼロ。実は昨日が最終出社日

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※写真はイメージ

そんな撃退が難しい社員の代表格が退職代行モンスターだ。予兆なく退職しているため、そもそもモンスターだと気付いたときにはもうその姿はなく、周囲を穴埋めに奔走させる。退職代行サービスを提供する弁護士の日比野大氏は「予兆に気付くのは無理」だと断言する。 「退職連絡の際に、『え、そうなんですか?』と会社側がまったく気づいてないケースがほとんど。利用者のパターンとしては、給料が少ない・未払い、残業が想像以上に多い、上司と合わない(口煩い)、精神的に疲弊、業務量が過剰などの退職理由が多いです。例えば、マジレスに対して、上司側がスカッと正論で答えてしまい、『上司が面倒くさい!』『パワハラだ!』からの退職代行、なんてことは本当によくあります」 しかしながら、例えどんなに急だったとしても、会社側が退職者を引き止めることはできない。 「『退職代行』を会社が禁止することはできませんし、民法には2週間で退職できると記載されている以上、就業規則で1か月、2か月前と書かれていたとしても、無期の雇用契約であれば2週間後には必ず辞められます。その間は欠勤してしまえばいいだけなので」

人が突然辞める前提で仕事をする時代に

働き方評論家の常見陽平氏も「辞められたら、それはもうお手上げ。教訓として蓄積させていったほうがいい」と、アドバイスする。 「今は、人が突然辞める前提で仕事をする時代になっている。中高年からするとビジネスが、『スペランカー(プレイヤーがすぐ死ぬことで有名だったゲーム)』化しているように感じるかもしれない。リスクヘッジとしては、突然辞めた説明責任を求められたときにきちんと話せるよう、彼もしくは彼女が置かれていた状況を把握しておくくらいかな」 退職代行モンスターに出会ってしまったら最後、粛々と受け止めることが最善の対応と言えそうだ。

●退職代行モンスター社員の特徴

気づいたときには辞めている 最恐[モンスター社員]図鑑
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動画撮影に時間も場所も関係ない!
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