ニセの“ひろゆき投資スクール”で120万円失った49歳女性。クリックしてはいけないSNS広告とは
政府が国民に「貯蓄から投資へ」を奨励するなか、SNSでは頻繁に投資関連の広告が表示されるようになった。有名人が広告塔になっているケースも多いが、それらのほとんどは詐欺だった!社会問題化するSNS投資詐欺の手口とは?
介護職で収入が低く、老後資金に不安を抱えていたと話す前田さん。昨年10月にSNSで表示されたニセひろゆきの投資スクールの広告を発端に詐欺被害に遭った。被害額は120万円だという。
「ひろゆきさんは、真実をストレートな物言いで語る著名人というイメージがありました。そんな方がやっているセミナーなら、ぜひ受講してみたいと思ったんです」
指定されたLINEグループに入ると、指南役が登場。指導を受けるには投資しなければならないと言われた。手持ちのお金があまりなかったため、費用面について相談したところ、「5万円からでも可能」だとアドバイスされ、投資してみることにしたという。
前田さんが入金したのは英国のFXサイト「SenXGlobal」だった。専用アプリもあり、ログインすると自分の投資状況が常に確認できたという。
「慎重な性格なので、実在する会社なのか、海外の企業評価サイトなどで確認はしたのですが……」
指示に従って投資を始めると、あっという間に利益が出た(実際の残高は架空のもの)。すっかり“投資の先生”を信じていた前田さんは、「外貨への両替が必要」と詐欺師に振込先を提示されるがまま、交際相手に100万円を借り、さらにボーナスも注ぎ込んで計120万円を振り込んだ。
「投資詐欺は、お金に目がくらんだ人が被害に遭ったと思われがちで、周囲から理解されにくく、どこにも打ち明けられないのが苦しい」
前田さんは細い肩を震わせて、そう語るのだった。
交際相手にお金を借りて、ボーナスも注ぎ込んだのに
詐欺師に振込先を提示されるがまま、計120万円を振り込んだ
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