AV業界禁断の“マル秘レシピ”を大公開
―[山田ゴメス]―
今はもう引退して、カタギの世界で生きている元SM業界関係者と街でばったり再会し、昔話に花が咲いた。なかでも一番盛り上がったのは、「レシピ」の話だ。もちろん、ただの「お料理レシピ」なんかじゃありません!!
「ホンモノはちょっと……」などと撮影現場で気まぐれにブーたれてスタッフを困らせるワガママなAV女優のために、アダルトビデオでは必須の体液や、マニアには垂涎の排泄物などを別の素材で模造する“疑似モノ”が作品中、差し込まれていることがある、と聞く。とはいえ、コイツが「偽物っしょ!」とすぐバレてしまうようなシロモノだと、途端に現金なユーザーたちはそっぽを向いてしまうわけで、その“錬金術”は、本物以上にホンモノな“匠の技”であるという。
「さすがに業界も長い歴史のなかでいろんな学習をしてきたのか、最近はAV女優の“NG項目”も細分化、マニュアル化されてきており、現場までそれがあやふやになっているケースは少なくなってきました。なので、今の“ぶっかけ”や“スカトロ”とかは、たいがいが“本物”なんじゃないでしょうか。第一、疑似モノつくるのって面倒臭いですしね(笑)」(某AV関係者)
そうですか! 安心しました……と、言いたいところだが、「依然、今でも疑似モノは使われている」という証言もあるのだ。10年近く現場の最前線に立ち続け、目下フォトグラファーとしても活躍中のAV女優・大塚咲さん(オフィシャルWeb Phot Shop『密賣nude』)はこう語る。
「もはやアダルトビデオは企画自体が飽和状態で、内容も“千人ぶっかけ”だとか、過激さを増すばかりじゃないですか。そういう無茶で大掛かりな現場だと、スケジュールをスムーズに進行させるためにも、やはり偽ザーメンなどの疑似モノはどうしても必要になってくるんです。擬似は絶対使わないのがポリシーの過激メーカーもあるので、うかつなことは言えませんが、私個人の全体的な印象としては、むしろ(使用頻度は)多くなっているのではないでしょうか。ちなみに私の潮は、撮影時に飲む10リットルのポカリのおかげですから、全部本物です(笑)」
どっちが真実なのかは、まあ置いといて、数々の試行錯誤を経て完成、いや、まだ日々進化し続けている、禁断の「疑似モノレシピ」を、ここで公開してしまおう。AV業界の皆さん、ゴメンなさい!
【おしっこ】難易度:★
お茶:適量 or ジャスミン茶:適量
銘柄は監督の好みによって決められる。これ以上、薄い色になると潮との区別が困難に。あと、濃い色好みの監督なら、ウーロン茶を1/8ほど混ぜることも。
【潮】難易度:★
ミネラルウォーター:大量
アダルト用ローション:超微量
硬水系より軟水系のほうがソレっぽいという意見が多い。潮吹き量にこだわる監督の場合は、水だけですますことも。
【愛液】難易度:★★
アダルト用ローション:大さじ3杯
水:微適量
愛液の粘度は女優の個性、シチュエーションによって変わってくるので、その都度水の量で調節。なお、生理前の愛液を表現したい場合は、濡れティッシュの粕をアクセントとして少量まぶす。
【ザーメン(一人分)】難易度:★★★
アダルト用ローション:20ml
歯磨き粉:小さじ1杯程度
歯磨き粉の代わりにスキムミルクを使用することもあるが、ダマのある、よりリアルなザーメンを作るには歯磨き粉のほうがベター、らしい。あまり混ぜすぎてローションと馴染ませすぎると嘘っぽくなってしまうので注意。あと、大人数のぶっかけ企画の場合、全員が同じタイプのモノだと、コレも嘘っぽくなるので、歯磨き粉(もしくはスキムミルク)の量で個性を微調整する。
【うんこ】難易度:★★★★★
八丁味噌:必要量
赤味噌:八丁味噌の1/5程度
粒入りピーナツバター:適量
バナナ:1/3本
味噌のブレンドだけだと質感がフラットになりすぎるので、消化不良な感じを出すために粒入りピーナツバターも使用。より複雑なディテールを表現したい場合はバナナを荒く細切れにしたものをまぶす。そのときはバナナが表面に出ないよう味噌をうっすらと塗るのがマスト。
【パンティに付着したうんこ】難易度:★
日焼けクリーム:適量
人工的にならないよう、指に少量着けて、丁寧になすり付ける。
とりあえず、以上である。アナタの性生活のお役に、少しでも立てれば幸いだ。立たねえか……。<取材・文/山田ゴメス>
【山田ゴメス】
1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。日刊SPA!ではブログ「50にして未だ不惑に到らず!」(https://nikkan-spa.jp/gomesu)も配信中。現在「解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ系列)(http://www.ntv.co.jp/99answer/)に“クセ者相談員”として出演。『クレヨンしんちゃん たのしいお仕事図鑑』(双葉社)も好評発売中!大阪府生まれ。年齢非公開。関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッション・学年誌・音楽&美術評論・人工衛星・AI、さらには漫画原作…まで、記名・無記名、紙・ネットを問わず、偏った幅広さを持ち味としながら、草野球をこよなく愛し、年間80試合以上に出場するライター兼コラムニスト&イラストレーターであり、「ネットニュースパトローラー(NNP)」の肩書きも併せ持つ。『「モテ」と「非モテ」の脳科学~おじさんの恋はなぜ報われないのか~』(ワニブックスPLUS新書)ほか、著書は覆面のものを含めると50冊を超える。保有資格は「HSP(ハイリー・センシテブ・パーソンズ)カウンセラー」「温泉マイスター」「合コンマスター」など
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