古墳シンガーが初の「古墳アルバム」を発表
「古墳deコーフン!」を発売する。
表題曲の「古墳deコーフン!」は今回のアルバムのためにつくった新曲だ。「ノリのよい、ファンキーな感じにしました」と語る。
「古墳巡りはどうしても古代史に詳しい人たちだけの、カタいものと思われがちなので、そのイメージを崩したかった。肩ひじ張らず、もっとカジュアルに楽しもう! と。私自身、『前方後円墳の形がカワイイ』というところから古墳の世界にハマりました」(まりこふんさん)
「キトラ永遠に……」は昨年夏、キトラ古墳(奈良県明日香村)の“最初で最後”の石室一般公開に参加した後につくった曲だという。
「そのときは、石室内の湿度や温度を調整するための大きな建物が建てられていて、半分機械で半分生身の『キカイダー』のような状態でした。集中治療室に入れられたみたいで悲しかった。この公開が終われば埋め戻されて公園になるそうです。もう石室を見られないのは悲しいけれど、でも本来の姿に戻って静かに眠れる。だから笑顔でさよならしよう。もとの姿に戻ったら、また明日香村に会いに行くね! という思いを込めてつくりました」(同)
【アルバム「古墳deコーフン!」収録曲】
1.古墳deコーフン!
2.箸墓古墳の歌~卑弥呼★Shining Star~
3.遥かなる石舞台
4.キトラ永遠に…
5.オブサンベイベー
6.さきたまの悲劇 Part.1
7.麗しの仁徳稜
8.ハニワのブルース
同アルバムにはウルフルズのギタリスト・ウルフルケイスケさん、アコーディオン奏者の田ノ岡三郎さん、ギタリストのハヤカワテツヤさんなども参加。「卑弥呼の墓ではないか」との説がある箸墓(はしはか)古墳、スフィンクスのような形をしたオブサン古墳などをテーマに、ファンキーな曲から悲しげなブルースまで全8曲入り。
「実はもう、第二弾アルバムの準備もしているんです。『さきたまの悲劇』のPart.2もありますし、先日初めて行って大コーフンした西都原古墳(宮崎県)の歌も入れたい。まだまだ曲にできていないテーマがたくさんあるので、今年は続々と新曲を発表していく予定です」
まりこふんさんは昨年、各地の古墳祭りなど多くのイベントに出演した。今年は4月22日から東京国立博物館で「特別展 キトラ壁画(http://kitora2014.jp/)」も予定されているなど、ブームはさらに盛り上がりそうだ。暖かくなるにつれ、ライブやイベントで彼女を目にすることも多くなるだろう。
「古墳はどうしても交通の不便な場所にあることが多く、行くたびに『こんなところのイベントまで来てはくれないでしょうけど……』と地元の方々に言われるのですが、とんでもない! 古墳のあるところ、どこへでも行きます! 古墳を盛り上げようとしている人がいるところなら協力したい。ぜひ『古墳にコーフン協会(http://kofun.jp/)』までご連絡ください。私は古墳に出会って人生が変わりました。古墳に恩返しがしたいんです」(同)
<取材・文/北村土龍>
昨年からの“古墳ブーム”を牽引してきた「まりこふん」さん。ブルースシンガーとして活躍してきた彼女が、4月9日に古墳だけをテーマにした初のアルバム
『古墳deコーフン!』 古墳が好きで古墳の歌を歌う世界で唯一の古墳シンガー |
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