小林可夢偉 F1日本GP直前インタビュー
唯一のF1日本代表が2度目の母国GPに挑む!
オーバーテイクキング可夢偉の[鈴鹿決意表明]!
◆あの素晴らしいオーバーテイクショーをもう一度!
ヘアピンで炎の5回抜き! 去年の鈴鹿F1は、可夢偉のオーバーテイクショーで最高に盛り上がった! 今年も間もなく、日本のF1ファンの期待を一身に背負う可夢偉が鈴鹿に帰ってくる! イタリアGPが行われたモンツァで“オーバーテイクキング”に話を聞いた。
――夏休みには日本に帰国して、地元尼崎や鈴鹿サーキットでのイベント出演で大忙しでした。ファンに接してどうでした?
可夢偉 「まあ、イベントに出るという機会があまりないんで、場所は関東じゃなかったけど、日本が確実に復興に向かっているのを感じられたのと、去年よりファンの数も増えて、気持ちとしてはすごくうれしかった」
――これまでの13戦を振り返ると、今年はどんなシーズン?
可夢偉 「前半はコンスタントにポイントが取れてよかったけど、クルマの開発が遅れて、シーズン半ばからここ最近は苦しいレースが続いてます。ただ、どういうふうにすればよくなるか、来年(ザウバーに残留)に向けてどういうふうに開発すればいいかが見えてきたんで、いい経験ができてると思います」
――序盤はレッドブル、マクラーレン、フェラーリ、ルノーに次ぐ5番目をメルセデスと争う位置にいたのに、今はフォースインディアとトロロッソに抜かれて、8番目くらい?
可夢偉 「そうなんですよ。まあ去年の感じになってきましたね(苦笑)」
――でも、予選で沈んでも“決勝に強いザウバー”というイメージがありますが。
可夢偉 「それはイメージだけ、もう古い!(笑)」
――じゃあ“決勝に強いドライバー”かな。
可夢偉 「決勝に……。最近はすべてが噛み合ってないから、去年の序盤みたいになってきてる」
――ザウバーのクルマの問題点は?
可夢偉 「全部!(笑) とにかく全体的に遅いですよ。まあ、例えば僕らのクルマにはエキゾーストブローイング(エンジンの排気を利用してダウンフォースを得るシステム)がないから(今シーズン途中で開発断念)、ダウンフォースが足らないのでトラクション(タイヤがスリップせずにクルマを前に進める力)が効かないとか」
――それが一番の問題?
可夢偉 「それまでは結構ほかと一緒(同等)くらいだったのに……」
――まだこれからクルマのアップデートはあるんですよね?
可夢偉 「まあ、次は鈴鹿に向けてあるんですけど。それを期待しつつ、それまでは頑張って粘るしかないかなと思います」
――それは“鈴鹿スペシャル”とも言うべき大きなアップデート?
可夢偉 「一応大きなアップデートの予定なんですけど、どれくらい効果があるかは実際走ってみないとわからない」
――鈴鹿に向けてアップデートがあると聞くだけで、ワクワクしますね。
可夢偉 「ホントですか(笑)」
⇒【後編】に続く
https://nikkan-spa.jp/66662
取材・文/コンコルド足立 写真/Sauber Motorsport AG MOBILITYLAND
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