インバウンドのための日本紹介(1)――中学校の社会科教科書が役に立つ

『英語対訳で学ぶ日本』の「はじめに」より

インバウンドは、日本の有力な市場規模となった


 訪日外国人(インバウンド)は、ここ5年ほど過去最多を更新中であり、昨年の2017(平成29)年は2869万人となった。また、訪日客消費額は4.4兆円であり、国内に4760店舗あるホームセンターの小売市場の4兆円弱を超える活況ぶりである。

 日本政府はこの勢いに乗り、東京五輪が開催される2020年には、インバウンドを4000万人、訪日客消費額を倍近い8兆円とする目標を立てている。

 わが国の農業の市場規模(農業総産出額)は、2001年より8兆円台で推移し、2016年には約9兆2000億円となったが、この8兆円という数字がいかに大きいかが分かる。

 このインバウンドの宿泊に関しては、ホテルの建設ラッシュや民泊の活用などで対応できるが、心もとないのが日本の文化や歴史を伝えられるかである。

 とりわけ旅慣れた欧米人は、個別の日本人との交流を望んでおり、その日本人から日本について教えてもらいたいという希望を持っている。

 ここで、その日本人に二つの課題が発生する。一つは、語学力としての英語力、もう一つは、自国である日本に関する正確な知識である。

 この二つの課題を解消するために編集された書籍が『英語対訳で学ぶ日本――歴史と文化の111項目』(発行=育鵬社、発売=扶桑社、2018年1月刊)である。

中学校の社会科教科書の活用


 本書籍の「はじめに」には、次のような一文が掲載されている。

 英語圏の人に、日本の歴史や文化、社会制度などを「わかりやすく簡潔」に紹介、説明する際に、格好のテキストとなるのが中学校の歴史と公民の教科書である。
 教科書は、まず文部科学省の検定済であるため記述の正確性は高い。また、わが国の義務教育のレベルは高く、中学校教科書の記述は、社会人として身につけておくべき一通りの知識が網羅されている。
 そこで本書の日本文は、中学校社会科用の文部科学省検定済である以下の2 冊の教科書に大きく準拠している。
 一つは『[新編]新しい日本の歴史』、もう一つは『[新編]新しいみんなの公民』で、いずれも平成27(2015)年3 月31 日検定済で、育鵬社から発行されている。
 本書は、巻末の付録とあとがきを除き、ワンテーマ見開きで構成されている。
 左側ページに400 字未満の日本文、右側ページにその英訳文を掲載している。英訳文は、つとめてわかりやすい英文を心がけたが、テクニカルターム(専門用語)やレベルの高い単語などには番号を振り、左側ページの下部にその語を掲載し、その語の基本形とともに読み方をカタカナで表し、意味を付している。(「はじめに」より。冒頭の画像参照)

 では次回以降、インバウンドのための日本紹介で役に立つ具体的な記述を、本書から紹介していきたい。(【2】に続く)

(文責=育鵬社編集部M)

英語対訳で学ぶ日本 歴史と文化の111項目

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