検索
新着
ニュース
エンタメ
ライフ
仕事
恋愛・結婚
お金
スポーツ
グラビア
サブスク
トップ
日刊SPA!PLUS
子どもに言えない! 目に余る大人たちの不祥事に齋藤孝氏「大人こそ道徳が必要です」
2018年08月31日
子どもに言えない! 目に余る大人たちの不祥事に齋藤孝氏「大人こそ道徳が必要です」
日刊SPA!取材班
連日テレビをにぎわせる大人たちの不祥事
人間、誰しも人生において大なり小なり過ちを犯すものだが、とりわけ政治の世界における政治家や官僚の「非道徳的」な振る舞いは、国民の注目を集めるものである。 最近では、大阪にある学校法人との国有地取引をめぐる財務省の決裁文書の改ざん問題があった。また、前財務事務次官による女性記者に対するセクハラ騒動もあった。 さらに、日本の教育行政をあずかる文部科学省では、私立大学支援事業をめぐる汚職事件で、ある医学系大学に便宜を図る見返りとして、その大学を受験した省幹部の子どもを不正に合格させてもらっていた。 また、人々に夢を与えるはずのスポーツの世界でも、女子レスリング界のパワハラ、大学アメフト界の反則指示、アマチュアボクシング界の不正疑惑、バスケットボール男子日本代表の不祥事、そして今の女子体操界の騒動と、子どもたちの夢や希望や憧れを裏切るかのような問題が続いている。 テレビなどでもおなじみの齋藤孝氏(明治大学文学部教授)は、最新刊
『大人の道徳』
で、「道徳が教科化され、平成30年度から小学校で、31年度から中学校で全面実施されることになりましたが、子どもたちに道徳を学ばせる前に、まず自分たちが学ぶべき」と厳しく指摘する。 キレイごとでも説教でもなく、個人が無秩序に振る舞い、SNSで私的な鬱憤が拡散される現代を生きる大人こそ、道徳が必要であるという齋藤氏の最新刊より、「はじめに」の部分を紹介しよう。
『大人の道徳』
(扶桑社新書)
大人たちにこそ「道徳」は必須の〝能力〟
本書は「道徳」についての本です。 みなさんは、「道徳」と聞いて、どのようなイメージを持たれるでしょうか? 「堅苦しいキレイごと」とか「何か古臭くて、説教じみたよく分からないもの」と思われるかもしれません。 たしかに、「道徳」という語源は古く、今から2500年ほど前、中国の孔子(紀元前551~479年)が開祖とされる「儒学」に行き着きます。ただし厳密に言うと、孔子の言行録をまとめた『論語』で使われているのは、「道」と「徳」という単語であり、「道徳」ではありません。 この2つの単語を合わせた「道徳」という言葉を好んで使い始めたのは、江戸時代の日本の儒学者たちでした。さらに明治に入ると、英語のmoralの訳語として採用されることで、徐々に日本人に浸透していき、戦後、学校教育に設置される「道徳の時間」につながっていきます。 またその意味ですが、一般的に「道」とは、「人がなすべき生き方」のことです。そしてこの「道」を、「まっすぐに歩んでいく」ために必要なものが「徳」になります。 具体的には、「相手を思いやる心」だったり、「その社会が設定しているルールを守る意思」だったりします。 これを合わせたものが「道徳」ということですが、「つまりは、『いい人になりましょう!』ってことなんでしょ?」と納得してみても、やはり、もやもやしたものが残ると思います。 古いようで新しい、分かるようで分からない。 これが「道徳」です。 小・中学校で道徳が教科化されますが、私は今の大人たちにこそ、「道徳」は必須の〝能力〟だと思っています。よくビジネスパーソンに必要なスキルとして、「IT・会計・英語」の3つが挙げられたりしますが、私はここに、「道徳」も入れたい! と本気で思っているほどです。 インターネットが世界中に張りめぐらされて、すべての情報が一瞬のうちに共有されるグローバル社会において、人間関係はどんどん多様に、そして複雑になっています。本来人を幸せにする技術が、人をおとしめたり、誤解を生んだり、孤立化させる要因にすらなっています。 こうした閉塞感のただよう社会を生き抜くために必要なのが、本当の意味での「道徳」なのです。 本書を『大人の道徳』と題した意味もここにあります。キレイごとでも説教でもない本当の「道徳」を学んでいただくことによって、みなさんの仕事や日常生活での悩みや不安が少しでも解消されたり、日々心穏やかに過ごすための心構えのヒントを得られたりしていただければ、筆者としてはこれに勝る喜びはありません。 みなさん1人ひとりの生活が豊かになることによって、ひいては日本社会がより良くなってくれることを願います。 <文/日刊SPA!取材班>
【齋藤孝】
明治大学文学部教授。昭和35(1960)年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大大学院教育学研究科博士課程等を経て現職。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。著書に『現実を動かす会話力』『声に出して使いたい大和言葉』(以上扶桑社)など多数。平成30(2018)年9月2日、話題の新刊
『大人の道徳』
を上梓。
日刊SPA!取材班
⇒日刊SPA!PLUS 記事一覧に戻る
『
大人の道徳
』
職場、家庭、SNS……社会がなんかギスギスしているのは、人と人との間に「道徳」というクッションが欠けているからである。 道徳は先人たちが伝えてくれた精神文化と身体文化の結晶である。 仕事や生活の悩みや不安が解消されたり、穏やかに過ごすヒントが得られる、キレイごとでも説教でもない「実践的道徳論」。
テキスト アフェリエイト
新Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事
おすすめ記事
Cxense媒体横断誘導枠
余白
Pianoアノニマスアンケート
この記者は、他にもこんな記事を書いています
会社の完全分煙で何が変わる? SPA!オフィス内に設置された喫煙ルームの威力、移転先でも継続中
「2年で稼いで、引退しろ」。RYKEY DADDY DIRTYがホストに下した深すぎる“歌舞伎町ルール”
湾岸タワマン28階に住んだのに、予想外の“負け感”。主食はコンビニ弁当…――大人気記事トップ10
アイドルを「辞めて就職も考えました」「辞めたいと思ったことは1ミリもないです」……続けた側と辞めた側が交錯したマジパン8周年ライブ
“読んでみないと分からない”からこそ…人気デザイナーに聞く、「漫画の表紙」ができるまで
ハッシュタグ
PLUS
アメフト
セクハラ
バスケットボール
パワハラ
ボクシング
レスリング
不祥事
社会・政治
財務省
道徳
齋藤孝
Tweet
日刊SPA!の人気連載
結婚につながる恋のはじめ方
マンガで稼いだカネを怪しい投資にブッ込んでみた
人に99%「YES」と言わせる ひろゆき構文
僕は路傍のジョン・レノンに出会った
マネー(得)捜本部
メンズファッションバイヤーMB
ファストファッション、全部買ってみた
ビビルマン
ゴーマニズム宣言
連載一覧を見る
ハッシュタグ
PLUS
アメフト
セクハラ
バスケットボール
パワハラ
ボクシング
レスリング
不祥事
社会・政治
財務省
道徳
齋藤孝
Tweet
おすすめ記事
24時間更新
人気ランキング
「パチンコ店のサクラ」で月40万円稼いだ44歳。怪しまれないために存在した“ルー...
2024年03月22日
人気セクシー女優らがAV新法改正に涙の訴え!「やめたくない」「声を挙げてもいいで...
2024年03月23日
家の駐車場を“一面の”砂利やアスファルトにしてはいけないワケ。「タイヤ痕が残らな...
2024年03月20日
“激安焼肉食べ放題店”の元店員が語る「自分だったら絶対に注文しないメニュー」4選...
2024年03月19日
NTTを50歳で早期退職、給料3割減でグループ会社に再雇用…退職金の総額に嘆き―...
2024年03月24日
新着記事
写真集シリーズ『旬撮GIRL Vol.18』発売! カバーガール・豊田ルナ、櫻井音乃の掲載カット公開
2024年03月28日
1文字1円未満だったWebライターが“文字単価”を「6年間で約20倍に」上げるまで
2024年03月28日
文字単価を6年間で20倍に!プロが明かす“稼げるライター”になる11個の秘訣[お仕事をもらう編]
2024年03月28日
國友公司が明かす、AI時代にも稼げる“インタビュー”と“街ネタ”取材の実践的テクニック
2024年03月28日
1ヶ月で辞めた新入社員の退職理由「変えられなかった寝る前の習慣」に困惑
2024年03月28日
孤独のグルメ~食文化応援企画~
ビール2:黒ビール1。人気の『マルエフ』を「ワンサード」で飲んでみた!
2023年11月20日
PR
美味しいビールで酷暑を乗り切ろう!孤独のグルメ原作者が熊本の名店で『マルエフ』を味わう
2023年08月10日
PR
『孤独のグルメ』のオリジナル デジタルトレカがもらえる!「ひとり飯をみんなで楽しむプロジェクト」の第一弾がスタート!
2022年12月02日
HARBOR BUSINESS Online 一覧
サッカーW杯日朝平壌決戦の行方。カギは定期便と人的往来再開か
2024年03月06日
政治の犠牲になった能登地震<著述家・菅野完>
2024年02月09日
『レジリエンスの時代 再野生化する地球で、人類が生き抜くための大転換』 著者のジェレミー・リフキンさんに聞く
2024年02月01日
勝SPA!一覧
元ガールズ女王が「ビッグレースの予想を的中させるコツ」を解説。‟大穴をあける期待ができる選手”の特徴
2024年03月24日
パチンコ新機能「ラッキートリガー」が大好評。ホール関係者が「好評なのに甘くできないワケ」を暴露
2024年03月23日
平成初期に愛された「ファンキードクター」が29年ぶりに復活!一撃万発オーバーのスペックに注目
2024年03月23日
はじめての副業一覧
”稼げない副業”に実は共通している特徴…「時間をかけてもムダ」とプロが警告
2024年02月10日
60代でも月2万~5万円稼げる“無理のない副業”。再雇用で減った給料を補塡
2024年02月06日
「汚ねぇな、出ていけ!」60代男性が目の当たりにした“シニア派遣の闇”。給料カットや交通費ゼロもザラ
2024年01月17日
募集
<扶桑社 採用情報>のお知らせ
2024年03月12日
女子SPA!、日刊SPA!の広告営業職を募集中です!
2023年12月26日
週刊SPA!編集部 編集者募集!
2023年03月08日
インフォメーション
SPA!最新号表紙は横野すみれ! 天野ききが「このあと、どうする?」登場!!
2024年03月26日
辻りりさ、最新デジタル写真集を発売! パーフェクトなプロポーションを披露!!
2024年03月25日
横野すみれ、最新デジタル写真集「ふわふわもっちり」が発売!
2024年03月22日
週刊SPA! 最新号
週刊SPA!4/2号(3/26発売)
横野すみれ
Amazonで購入する
定期購読する
バックナンバーはこちら
SPA! 最新の関連書籍一覧
「ルフィ」の子どもたち
92歳、広岡達朗の正体
俺の夜、バカサイ_バナー枠
子どもに言えない! 目に余る大人たちの不祥事に齋藤孝氏「大人こそ道徳が必要です」
連日テレビをにぎわせる大人たちの不祥事
人間、誰しも人生において大なり小なり過ちを犯すものだが、とりわけ政治の世界における政治家や官僚の「非道徳的」な振る舞いは、国民の注目を集めるものである。 最近では、大阪にある学校法人との国有地取引をめぐる財務省の決裁文書の改ざん問題があった。また、前財務事務次官による女性記者に対するセクハラ騒動もあった。 さらに、日本の教育行政をあずかる文部科学省では、私立大学支援事業をめぐる汚職事件で、ある医学系大学に便宜を図る見返りとして、その大学を受験した省幹部の子どもを不正に合格させてもらっていた。 また、人々に夢を与えるはずのスポーツの世界でも、女子レスリング界のパワハラ、大学アメフト界の反則指示、アマチュアボクシング界の不正疑惑、バスケットボール男子日本代表の不祥事、そして今の女子体操界の騒動と、子どもたちの夢や希望や憧れを裏切るかのような問題が続いている。 テレビなどでもおなじみの齋藤孝氏(明治大学文学部教授)は、最新刊『大人の道徳』で、「道徳が教科化され、平成30年度から小学校で、31年度から中学校で全面実施されることになりましたが、子どもたちに道徳を学ばせる前に、まず自分たちが学ぶべき」と厳しく指摘する。 キレイごとでも説教でもなく、個人が無秩序に振る舞い、SNSで私的な鬱憤が拡散される現代を生きる大人こそ、道徳が必要であるという齋藤氏の最新刊より、「はじめに」の部分を紹介しよう。『大人の道徳』(扶桑社新書)
大人たちにこそ「道徳」は必須の〝能力〟
本書は「道徳」についての本です。 みなさんは、「道徳」と聞いて、どのようなイメージを持たれるでしょうか? 「堅苦しいキレイごと」とか「何か古臭くて、説教じみたよく分からないもの」と思われるかもしれません。 たしかに、「道徳」という語源は古く、今から2500年ほど前、中国の孔子(紀元前551~479年)が開祖とされる「儒学」に行き着きます。ただし厳密に言うと、孔子の言行録をまとめた『論語』で使われているのは、「道」と「徳」という単語であり、「道徳」ではありません。 この2つの単語を合わせた「道徳」という言葉を好んで使い始めたのは、江戸時代の日本の儒学者たちでした。さらに明治に入ると、英語のmoralの訳語として採用されることで、徐々に日本人に浸透していき、戦後、学校教育に設置される「道徳の時間」につながっていきます。 またその意味ですが、一般的に「道」とは、「人がなすべき生き方」のことです。そしてこの「道」を、「まっすぐに歩んでいく」ために必要なものが「徳」になります。 具体的には、「相手を思いやる心」だったり、「その社会が設定しているルールを守る意思」だったりします。 これを合わせたものが「道徳」ということですが、「つまりは、『いい人になりましょう!』ってことなんでしょ?」と納得してみても、やはり、もやもやしたものが残ると思います。 古いようで新しい、分かるようで分からない。 これが「道徳」です。 小・中学校で道徳が教科化されますが、私は今の大人たちにこそ、「道徳」は必須の〝能力〟だと思っています。よくビジネスパーソンに必要なスキルとして、「IT・会計・英語」の3つが挙げられたりしますが、私はここに、「道徳」も入れたい! と本気で思っているほどです。 インターネットが世界中に張りめぐらされて、すべての情報が一瞬のうちに共有されるグローバル社会において、人間関係はどんどん多様に、そして複雑になっています。本来人を幸せにする技術が、人をおとしめたり、誤解を生んだり、孤立化させる要因にすらなっています。 こうした閉塞感のただよう社会を生き抜くために必要なのが、本当の意味での「道徳」なのです。 本書を『大人の道徳』と題した意味もここにあります。キレイごとでも説教でもない本当の「道徳」を学んでいただくことによって、みなさんの仕事や日常生活での悩みや不安が少しでも解消されたり、日々心穏やかに過ごすための心構えのヒントを得られたりしていただければ、筆者としてはこれに勝る喜びはありません。 みなさん1人ひとりの生活が豊かになることによって、ひいては日本社会がより良くなってくれることを願います。 <文/日刊SPA!取材班> 【齋藤孝】 明治大学文学部教授。昭和35(1960)年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大大学院教育学研究科博士課程等を経て現職。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。著書に『現実を動かす会話力』『声に出して使いたい大和言葉』(以上扶桑社)など多数。平成30(2018)年9月2日、話題の新刊『大人の道徳』を上梓。職場、家庭、SNS……社会がなんかギスギスしているのは、人と人との間に「道徳」というクッションが欠けているからである。 道徳は先人たちが伝えてくれた精神文化と身体文化の結晶である。 仕事や生活の悩みや不安が解消されたり、穏やかに過ごすヒントが得られる、キレイごとでも説教でもない「実践的道徳論」。
会社の完全分煙で何が変わる? SPA!オフィス内に設置された喫煙ルームの威力、移転先でも継続中
「2年で稼いで、引退しろ」。RYKEY DADDY DIRTYがホストに下した深すぎる“歌舞伎町ルール”
湾岸タワマン28階に住んだのに、予想外の“負け感”。主食はコンビニ弁当…――大人気記事トップ10
アイドルを「辞めて就職も考えました」「辞めたいと思ったことは1ミリもないです」……続けた側と辞めた側が交錯したマジパン8周年ライブ
“読んでみないと分からない”からこそ…人気デザイナーに聞く、「漫画の表紙」ができるまで