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「牛丼屋の豚汁卵セット」のランチはもはや贅沢

新生銀行が全国2000人のサラリーマンを対象に行なったアンケートによると、昼食にかける平均額は510円だったという。’01年には710円あった昼食代が’07年には600円を割り込み、その後も下落は止まらず、平均額は12年前と比べると約3割も減少した格好だ。先の見えないデフレ時代のデフレランチ。その実態に迫った結果は―― ◆自分へのご褒美!?「贅沢ランチは何ですか?」  SPA!ではこれまで、デフレ化するランチの実態(https://nikkan-spa.jp/341010)を紹介してきたが、そんななかでも実は多くの人がひそかに用意しているという「贅沢ランチ」。しかし、その定義は実にさまざまだ。
松屋

定食用のソースやサラダ用のドレッシングを多数常備する松屋に対しては「一杯で何パターンもの味が楽しめる」と熱い支持が集まった

「牛丼屋の豚汁卵セットで十分贅沢。特に松屋がオススメ。あそこの豚汁は圧倒的に具だくさんで食べ応えがある」(42歳・小売)  ほかには中華の定番である“黄金トリオ”を推す声も。 「日高屋でラーメンにチャーハン。これだけで十分贅沢だが、餃子が付いたらもう言うことはない」(32歳・運送)  チェーン店系の「贅沢」のほかにジャンル別で、もっとも多かった回答が「鰻」と「焼き肉」だ。 「ビールをちびちびとやりながら、じっくりと焼き上がりを待ってから食べる鰻重はまさに贅沢」(41歳・サービス)、「できることなら、仕事も時間もあとに残る匂いも気にせず肉と向き合いたい」(30歳・公務員)とその思いは強い。  またメニュー以外の観点を挙げる意見も少なからず聞こえた。 「ゆっくり食べる時間が欲しいです。最近は会議ばかりで昼は5分ほどで済ませてしまうことがしょっちゅうなので……。以前、海外に赴任していたときは5つ星ホテルでのランチとかできていたのが懐かしい」(42歳・メーカー)  そして、この設問への回答としてもっとも多かったのが「1000円を超えるものはすべて」というもの。実は前掲(https://nikkan-spa.jp/341010)の「ランチの予算」のアンケートには「1001~1250円」「1251円以上」の項目もあったが回答者は0人だった。  それぞれの悩みと希望が入り交じるお昼時。これからもランチが仕事に、家庭に苦労を重ねるサラリーマンのせめてもの心のよりどころになることを祈ってやまない。
日高屋

セットでも1000円を超えない日高屋は贅沢気分が味わえると高評価。「せめてもの健康への気遣い」としてタンメンを頼むという人も多い

※チェーン店は東京での価格を表記 取材・文・撮影/SPA!デフレランチ取材班 ― サラリーマンのデフレランチを拝見【6】 ―
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