更新日:2014年10月15日 21:24
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小学館ビルの漫画家壁画はこうして描かれた

小学館,漫画家壁画

神保町の小学館ビル。ガラス窓にもたくさんの絵が。

 去る2013年8月9日、建て替えのための取り壊しを控えた小学館ビル(東京・神保町)で、同社ゆかりの漫画家たちによる落書き大会が開かれた。道路に面した1階応接ロビーの壁や窓ガラスがさまざまな人気キャラクターで埋め尽くされ、その模様がネット上にアップされると、「豪華すぎ!」「一般公開してほしい」など大反響。その後、テレビや新聞の取材も相次ぎ、当該スペース前の道路はちょっとした観光スポットと化している。  では、実際の落書き大会はどんな感じだったのか。現場で見ていたマンガ解説者・南信長氏に話を聞いた。 「やっぱり漫画家の皆さんも遠慮があって、『さあ、どうぞ』と言われてもなかなか最初の一筆がおろせないんですね。そこで先陣を切ったのは、浦沢直樹さん。一番広い壁のド真ん中に大きく丸を描き始め、いったい何を描くのかと思って見ていたら、『20世紀少年』の“ともだち”でした。浦沢さんはさすがに場慣れしてるというか、一種のパフォーマンスみたいな描きっぷりで、ほかの漫画家さんたちも見入ってましたね」
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オバケのQ太郎を描く藤子不二雄(A)氏。

 当日、参加した漫画家は、浦沢氏のほか、藤子不二雄(A)、ゆうきまさみ、島本和彦、コージィ城倉、月子、黒丸、高田サンコ、西村ツチカ、松田奈緒子など約25名。浦沢氏のあとに、前の取材が長引いたため遅れて登場した藤子氏がオバQを描き、そこからは皆が思い思いに自分のキャラやオバQ、ラムちゃんなどにオマージュを込めた絵を描き始めたという。 「皆さん、すごく楽しそうでした。やっぱり漫画家だけあって、そもそも絵を描くことが好きなんですね。仕事で描く絵だと楽しいだけじゃないでしょうけど、ああいう場では童心に返るというか。特に浦沢さんと島本さんは描きだすと止まらない感じで、そこらじゅうにいろんなキャラを描きまくってました(笑)」 ⇒その他の壁画画像はこちら https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=492365  ビル内に入ることはできないが、8月25日までは室内の照明も点灯されているとのことなので、外からの覗き見は可能。見に行くなら今のうちだ。 <取材・文/日刊SPA!編集部>
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