更新日:2015年08月27日 18:59
エンタメ

「NHK紅白歌合戦」2011年の出場者は「奇跡!」と識者が激賞

寺坂直毅

紅白マニア、寺坂直毅氏

 今年も早いもので12月。大幅にズレこんでいた「第62回NHK紅白歌合戦」出場歌手が11月30日に発表された。  そこで、日本一「NHK紅白歌合戦」に精通している放送作家の寺坂直毅氏に今年の紅白の動向を大予測してもらった。「今年の紅白は、奇跡のようなキャスティング」と高揚する寺坂氏は1974年以降の司会者・トリ・大トリのコメントをすべて暗記しており、「紅白マニア」として数々のTV番組にも出演経験あり。また、セットのミニチュアも手作りし、番組の進行通りにセットチェンジをしたりする趣味もあるという愛の深さ。ここ数年は最高視聴率50%をなかなか超えられず、かつてのような高視聴率を得られていない紅白だが、「今年の紅白は絶対に見逃すべきではない!」と鼻息の荒い寺坂氏。その理由と見どころを聞いてみた。 ――出場者決定の発表が例年より遅れましたね。 寺坂「僕は、人選にあたり暴力団排除条例の影響はなかったと思います。特に演歌歌手と暴力団の関係が取りざたされますが、もともと演歌自体、出場者が減っています。しかも、演歌歌手をテレビに出演させないと日本の芸能番組自体が成り立たなくなりますからね。演歌って実は根強いファンがいて、人気があるんです。だから、紅白から演歌が消えることはないと思いますよ」 ――なぜ、「今年は見逃すべからず!」と息巻くのですか? 寺坂「今年はいうなれば“復興紅白”。東日本大震災の被災地支援・復興など新しい一歩を踏み出すための『あしたを歌おう。』がテーマです。今年はAKB48以外にヒット曲がほとんどありませんでした。となると、明るく前向きな気持ちになれる、復興の希望の歌がセレクトされる。そうなると、紅白に作品性が問われるんです」 ――作品性、ですか? 寺坂「ただヒット曲を流すだけの番組ではなく、どういうふうに歌を紹介して、視聴者を感動させて、ストーリー性を持たせるのか? という工夫が必要不可欠になる。ここ数年、爆発的なヒット曲がないなか、『歌の力∞無限大』(2009年)、『歌でつなごう』(2010年)などテーマを設定して、“歌って心に響くものですよ”と歌の必要性をアピールしてきたNHKですが、今年は震災が起こって、そういうテーマをあえて作らなくていい。それだけに制作側の熱意、NHKが持っている“歌番組というものがどうあるべきか”という姿勢が露骨に問われるんです。絶対に失敗できない紅白が、今年の大みそかなんです」  ⇒寺坂氏の熱いトークは【後篇】へ続く! https://nikkan-spa.jp/101616 ●寺坂 直毅さん プロフィール 1980年、宮崎県生まれ。放送作家。「やりすぎコージー」(テレビ東京系)など担当。実家は毛糸店を営み、「愛を編む」を捩った「アイ・アム・テラサカ」という屋号。好きな女性は黒柳徹子。デパート愛が昂じて書きあげた処女作『胸騒ぎのデパート』(東京書籍)が好評発売中。 公式ブログ「デパートと紅白バカの生活」http://ameblo.jp/debaka/ 取材・文/ならこ
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