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LINEスタンプ世界3か国で1位獲得! 静岡ローカル発の「パンパカパンツ」が日本、そして世界市場をも掴んだワケ

作り手のエゴは邪魔

――では、「おもしろいだけ」のスタンプはどうやって生み出すのでしょうか? 水戸:ほとんどの感情って、絵で描けますよね。例えば「愛情」を絵にするならキャラクターの目をハートにしたり、「悲しみ」ならしゅんとした表情にしたり。 普通なら、その「感情の絵」をスタンプにすればいいところ、パンパカパンツにはその思考のステップを踏まないものもあります。 「おもしろいからいいじゃん」「ヘンな動きだからいいじゃん」で作ってみる。すると、「意味がなくもないもの」ができて、その曖昧さが実はユーザーの解釈を生む余地になって、かえって使い勝手がいいものになったりします。先ほどの話の「無意味ダンス」ってのは、まさにそれで。 ――パンパカパンツはこういうキャラでこういう動きをするものだ、というルールがないからこそ、おもしろい動きが生まれているわけですね。 水戸: LINEスタンプは、ユーザーにとっては作品でなく、会話のための「持ち駒」なわけです。すると「このキャラはこういう子なんです。だから、こうなんです」などの作り手のエゴは、ユーザーにとっては邪魔でしかない。なので、そのエゴを抑えないといけない。その意味で、パンパカパンツのスタンプをつくる上で意識していることは、ユーザーの求めるところに応えていると思います。 ――実はこれから質問したいことがあったのですが、その答えはすでに出てしまった気がします。シリーズ第8弾まで出すと、ネタ切れにならないのかという質問です。その答えは明確に「ならない」と言える気がします。 水戸:ネタ切れにはならないと思います。たとえば「憂鬱」を表す動きは、昔からネットで流行った顔文字の「orz」が定番だったわけです。パンパカくんもそこから始めて、手を変え品を変え、「しおーっ」もやり、さらに他にもあるかもしれない。一つの感情を表す動きは、いくつも枝を引けるんじゃないでしょうか。
「パンパカパンツ」しおー

※動きを見たい方は画像をクリックorタッチ!実際のスタンプは音声つきです

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「パンパカくんはLOVE担当じゃない」
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