更新日:2022年07月04日 11:44
スポーツ

ひょうたんから“ロイヤルランブル”――フミ斎藤のプロレス講座別冊 WWEヒストリー第74回

 ナッソー・コロシアムはガーデン、メドーランズ(ニュージャージー州イースト・ラザフォード=現アイゾッド・センター)、オーバニーなどと並ぶWWEのイーストコーストのホームリングのひとつ。ビンス・マクマホンはつねづね「NWAもジム・クロケットJrの存在もまったく意識していない」とコメントしていたが、さすがにライバル団体の“領土侵入”にはすばやい対応をみせ、NWAのPPV“バンクハウス・スタンピード”と同日・同時間帯にケーブル特番“ロイヤルランブル”をぶつけた。  NWAのPPV“バンクハウス・スタンピード”の目玉カードは、イベント名称と同じバンクハウス式バトルロイヤルだった。バンクハウスとは“山小屋”“建築作業員宿舎”のことで、そこでおこなわれるバトルロイヤルはもちろんストリートファイト。出場選手全員がジーンズ姿で闘うというちょっと変わった趣向のバトルロイヤルを発案したのはNWAプロデューサーのダスティ・ローデスだった。  それが目には目、歯には歯、バトルロイヤルにはバトルロイヤルという発想であったかどうかはさだかではないが、WWEはNWAの“バンクハウス・スタンピード”に対するカウンターとして“ロイヤルランブル”というバトルロイヤルの応用編を企画した。
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バンクハウス=作業場での決闘
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