アンダーテイカーが“衝撃のデビュー”――フミ斎藤のプロレス講座別冊 WWEヒストリー第104回
アンダーテイカーは、“ミリオンダラー・マン”テッド・デビアスが発掘してきた“X”として“サバイバー・シリーズ90”の第2試合のリングに上がった。リングコスチュームは全身黒ずくめで、髪もディープな黒に染められていた。
対戦カードはデビアス&アンダーテイカー&ホンキートンク・マン&グレッグ・バレンタイン対ダスティ・ローデス&ココ・B・ウェア&ハート・ファウンデーション(“ヒットマン”ブレット・ハート&ジム・ナイドハート)の4対4イリミネーション・マッチ。チームリーダーのデビアスは、新顔のアンダーテイカーを“超大型ルーキー”として観客に紹介した。
アンダーテイカーは試合開始のゴングから1分39秒でK・ウェアをツームストーン・パイルドライバーでフォール。中盤戦ではトップロープからのダブル・アックス・ハンドルでローデスをフォールした。その後、アンダーテイカーとローデスが場外乱闘を演じているあいだにレフェリーがアンダーテイカーのカウントアウト負けを宣告。結果的にアンダーテイカーは“無傷”のままイリミネーション・マッチから姿を消した。
WWE史だけでなく、プロレス世界史を代表する怪奇派レスラーの最高傑作、アンダーテイカーはこうして誕生した。ビンス・マクマホンはアルティメット・ウォリアー対アンダーテイカーのシングルマッチを翌年の“レッスルマニア7”の目玉企画にプロデュースしようとしたとされるが、それはいささか気の早いプランニングだった。(つづく)
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文/斎藤文彦 イラスト/おはつ
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