“サマースラム”inロンドンが8万人動員――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第130回
“サマースラム”(1992年8月29日)はロンドンのウェンブリー・スタジアムに8万355人の大観衆を動員した。4カ月まえに開催された“レッスルマニア8”(同年4月9日=インディアナ州インディアナポリス、フージャー・ドーム)は6万2167人を観客を集めたが、その舞台をロンドンに移しての“サマースラム”はヨーロッパ市場でのプロレス興行の新記録となる8万人超の観客、約270万ドル(約2億9700万円=当時)の興行収益をはじき出した。
ビンス・マクマホンは“サマースラム”の主役にイングランド出身のデイビーボーイを抜てきした。ブレット、ジム・ナイドハート、ダイナマイト・キッドらとともに1984年春にWWEと契約したデイビーボーイはそれまでイトコのキッドとのタッグチーム、ブリティッシュ・ブルドッグスとして活躍していたが、キッドはWWEを退団後、1991年12月に“第2のホームリング”だった全日本プロレスのリングで引退を表明。デイビーボーイは、シングルプレーヤーの道を歩みはじめた。
“サマースラム”にはWWE世界ヘビー級選手権、WWE世界タッグ選手権、インターコンチネンタル選手権の3大タイトルマッチを含む全11試合がラインナップされた。
WWE世界タッグ王者チーム、ザ・ナチュラル・ディザスターズ(アースウェイク&タイフーン)はビバリー・ブラザース(スティーブ&ボー)を下し王座防衛に成功。“マッチョマン”ランディ・サベージ対アルティメット・ウォリアーのWWE世界ヘビー級選手権は、挑戦者のウォリアーがカウントアウト勝ちを収めたが、タイトルマッチ・ルールによりサベージが王座をキープした。
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