足フェチ男の意外な苦悩
―[変態という生き方のツラさ]―
筆者テポドンが、13年の編集キャリアのなかで出会ってきた、驚くべき“変態”たちの生き様をリポート!
◆綿密なデートコースと風邪、そして下痢――足フェチ男の意外な苦悩
今回登場いただいたのは足フェチの山田さん(仮名・男性・35歳)だ。彼は足フェチといっても、足の匂いフェチという筋金入りの変態なのである。話を聞いた。
「蒸れた足に飛びついて匂いを嗅いだり、足の指を舐めたりするのが好きなんです。でも、普通に暮らしてたら、そんなに足って臭くならないんですね。なので、匂いを育てることから始めるんです」
彼によれば、彼女の足を求める時は入念な下準備から入るという。
「まず、デートする前日にそれとなくブーツで来てほしいと注文をつけて納得させることから始めます。そして決戦の日は午前中から会います。銀座で買い物をして、お昼ご飯を食べ、その後は地下鉄で移動してどこか公園に行ったりしてブラブラします。歩き回らせてとにかく足を蒸らせることがポイントです。最後に晩ご飯を食べて、それからホテルに行きます。そこでようやくブーツを脱がせます。クタクタの彼女をベッドに寝かせると『疲れたね〜』と言いながら足をマッサージするふりをして匂いを嗅いだり舐めたりするんです」
ポイントとなるのはブーツと、いかに歩かせて、いかに途中でブーツを脱がせないかにあるという。
「ブーツ履いてこなくて、マジ怒りして帰ったことがあります。なので、彼女は僕のことを『ブーツフェチ』程度にしか思ってないんです。入念に調べてから食事の予約も入れるんですが、一度、イタリアンの店なら靴を脱がないと思って行ったら、なんと古い日本式の洋館を改築した店で、スリッパに履き替えなきゃいけなかったんです。あん時の絶望感と言ったら……」
そしてそんな山田さんにはさらに大きな悩みがある。それは病弱な体質になってしまったということだ。
「きれいな足なんか興味ないんで、洗ってない臭いのがいいわけです。まぁ、バイ菌だらけですね。それを舐めたりするんだから、風邪引いたり腹をくだしたりなんて日常茶飯事。あと、そういう足フェチの店なんかだと『前の日から洗わずに来て欲しい』みたいな注文をつけると、別料金を請求されたりするんですよ。僕にとっては必要経費ですが、出費がかさんで腹だけじゃなくて頭も痛くなりますね」
澄んだ鹿のような目で、うっとりと足について語る山田さんを見て、真性の変態だなぁとしみじみ思った。
⇒「氷風呂プレイで仮死状態を経験した奴隷男」に続く
https://nikkan-spa.jp/118414
取材・文/テポドン
― 変態という生き方のツラさ【2】 ―
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