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【植草一秀氏】野田首相が大増税へ邁進する理由とは?

マネーな人々 今週の銭格言
【選者】政治経済学者 植草一秀氏

12.1兆円の第4次補正予算が成立し、震災復興対策がようやく動き始めた。GDP比4%の大型景気対策で日本経済浮上が期待されるが、直後の超巨大増税の影がちらつく。増税前提の政府支出の無駄排除は雲散霧消なのか。

◆消費税大増税を強硬に推進。「増税の前にやることがある」が民主党政権公約だったのでは

「平成19年度のお金の使い方でわかったことがあります。2万5000人の国家公務員OBが4500の法人に天下りをし、その4500法人に12兆1000億円の血税が流れていることがわかりました。

これだけの税金に、ひと言で言えば、シロアリが群がっている構図があるんです。そのシロアリを退治して、働きアリの政治を実現しなければならないのです」

これは09年7月14日の衆院本会議で、野田佳彦氏が麻生太郎内閣不信任決議案への賛成討論で述べた言葉だ。09年8月の総選挙で大勝し、政権交代を実現させた鳩山由紀夫民主党は、13年の衆議院任期満了まで消費税増税を封印することを政権公約に掲げていた。

「増税の前にやるべきことがある」のがその理由だった。増税に進む前に、政府支出の無駄を排除することを政権公約に盛り込んだのである。

その無駄の排除として、天下り根絶、公務員給与引き下げ、議員定数削減が掲げられた。ところが、現在、消費税増税を推進している野田佳彦首相は天下り根絶を全く口にしなくなった。政権が実質的に財務省にコントロールされていることの表れだ。
国民は消費税増税論議の前提条件として、財務省からの天下り根絶が確実に実行されることを厳しく監視しなければならない。この一環で浮上しているのが議員定数の削減だ。

【後編】に続く⇒http://nikkan-spa.jp/120927
「日本の国会議員数は人口比で見て必ずしも多くはない」

植草一秀【植草一秀氏】
シンクタンク主席エコノミスト、大学教授などを経て、現在はスリーネーションズリサーチ㈱代表取締役。ブログ「植草一秀の『知られざる真実』」(http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/)も人気。近著に『日本の再生』(青志社刊)

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