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白使インタビューPART2「般若心経はリバーシブル」――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第205回(1995年編)

――新崎選手からみて、ディーゼル(ケビン・ナッシュ)は? 「ディーゼルを初めてみたのは昨年11月の『サバイバー・シリーズ』でした。彼がヒールからベビーフェースになった試合で、まだチャンピオンにはなっていなかったんです。そのあと、マディソン・スクウェア・ガーデンでボブ・バックランドに勝ってチャンピオンになった。はじめのうちは、なんとなくチャンピオンらしくないなと……」 ――チャンピオンらしくない、という印象を持った。 「1月から正式にWWEのツアーに入った時点で、わたしはてっきりブレットがチャンピオンなんだろうと思い込んでいたんです。でも、こっちに来てみたら、チャンピオンがディーゼルに代わっていた。チャンピオンと闘えると思ってアメリカに来たわけですから、ちょっと、なんというか、がっかりしたというか、残念だったというのはありました。ディーゼルに関しては、ふーん、この男がチャンピオンなのか、と」 ――あまり深く考えないようにしようと。 「すごく大きい選手ですし、存在感のあるレスラーだということはわかっていました。でも、チャンピオンとしての輝きというんでしょうか、わたしはそういうものを感じることができなかった、はじめのうちは。ところが、メインイベントをかさねていくうちに、どんどんどんどん大きくなっていって、光を放つようになりました。WWEのレスラーって、まじめな人間が多いですね。ふだんからプロレスのことばかり考えています」 ――“ギミック”を生きている、というレスラーがたくさんいますよね。 「アンダーテイカーなんか、ふだんからアンダーテイカーですから」 ――キャラクターそのものの生活をしている。 「キャラクター・プロレスとか、ショービジネスとか、よく批判される部分ですが、あれはちがうんですよ。じっさいはそうじゃないんです。自然にそうなっているんです。アンダーテイカーは、アンダーテイカーにしかできないんです。ふだんからあのままなんですから」 ――はい、よくわかります。 「すべての動きが完ぺきで、どこをどうするとか、どこをどう崩すというのがないレスラー。入場シーンから、試合から、すべてが完ぺきですね」 ――ショーン・マイケルズはどうですか? 「かんたんにいえば、アメリカでいちばんうまいレスラー。うまいだけでなく、魅せることにかけては天才です。あの人の右に出るレスラーは当分は出てこないでしょうね。俳優さんみたいな顔をしているし、あまりレスラーっぽくないんですが、ひとつひとつの技に切れがある。どんな大きな選手と闘っても、負けているところが一カ所もない。とにかく、すごい選手なんです」
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