運命の“レッスルマニア12”inアナハイム――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第222回(1996年編)
第4試合にラインナップされたアルティメット・ウォリアー対トリプルHのシングルマッチはウォリアーの3年ぶりのWWE電撃復帰というニュースだけがクローズアップされた一戦で、ウォリアーの試合がつねにそうであったようにランニング・クローズライン3連発からフライング・ショルダー、ミリタリープレス・スラム、ランニング・ボディー・スプラッシュの定番パターンでウォリアーがトリプルH――この時点では売り出し中の若手ヒールというポジション――をフォール。ウォリアーはわずか1分38秒の秒殺パターンで10万ドル超のファイトマネーを荒稼ぎした。
ウォリアーの入場シーンにアナハイムの観客はほんの一瞬だけ大喜びしたが、試合開始のゴングと同時にアリーナ全体がシーンと静まり返ってしまった。トリプルHは試合開始から数秒後に十八番ペディグリーをくり出したが、ウォリアーがなにごともなかったかのようにすっくと起き上がってきたのが印象的だった。トリプルHはまだ“発言力”を身につけていなかったのだった。(つづく)
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文/斎藤文彦 イラスト/おはつ
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