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300万円の100回払いでサヨウナラ――連続投資小説「おかねのかみさま」

みなさまこんにゃちは大川です。

『おかねのかみさま』58回めです。

今回は岐阜で書いてます。

※⇒前回「すき焼き御膳」


〈登場人物紹介〉
健太(健) 平凡な大学生。神様に師事しながら世界の仕組みを学んでいる
神様(神) お金の世界の法則と矛盾に精通。B級グルメへの造詣も深い
死神(死) 浮き沈みの激しくなった人間のそばに現れる。謙虚かつ無邪気
美琴(美) 普通の幸せに憧れるAラン女子大生。死神の出現に不安を募らせる
杉ちゃん(杉) ITベンチャー社長。ヒットアプリ「アリファン」を運営
沼貝(沼) 杉ちゃんの先輩ベンチャー経営者で株主。脅迫事件の対処に勇躍
薄井(薄) 「アリファン」創業メンバー。アリンコの著作権に3億円要求

〈第58回 問題は解決した〉

10:50 アリファンカンパニー

社員A「社長」

杉浦「はい」

「例の薄井の脅迫の件で、沼貝さんからランチミーティングの打診が」

「わかった。今日?」
「そうです。このあと」

「おっけい。場所きいといて」
「12:00に銀山田・草とのことです」

「りょ」

同日 12:00 銀山田・草

「失礼しまーす」

「すぎちゃんおつかれさまです!どうぞ。何食べる?」

「あ、じゃあ、いっしょので結構です」

「はい。それじゃ、このすき焼き御膳3つで」

「…」

「ひとまず話をしてきました。もう心配はありません。」

「ほんとですか!」

「えぇ。ここから話をこじらせるようなら僕との男と男の約束を反故にすることになりますから。もう下手な動きはしないでしょう」

「…ありがとうございます。一時はほんとにあきらめてました…」

「でも彼はこう言ってましたよ。『このままじゃ本当に犯罪者になっちゃうから、誰かに止めてもらいたかった』って」

「…」

「で、金額なんですが、契約上は1000万です」

「へ?」

「1000万で。これが契約書です。内容を確認して、捺印して、今日中に主幹事証券会社と監査法人に報告して安心させてきてください」

「え? え? でも…3億って言ってませんでした? あいつ、そんなに値引きしたんですか?」

「いえ。僕が間に入ったこと自体はとても歓迎してくれたんですが、金額については一切譲らないというのが薄井の主張でした。とはいえ交渉を続けているということ自体がこちらにとってはマイナスで、時間が延びれば延びるほど主幹事証券会社の印象も悪くなる。だからひとまず金額は先に確定させて、上場自体は粛々と前に進めることだけ合意したという状況です」

「ということは金額は…」

「3億」

「…」

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金額はともあれ、『揉め事が存在しない』ことが重要

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