マネー

3000円のハンバーガー――連続投資小説「おかねのかみさま」

みなさまこんにゃちは大川です。

『おかねのかみさま』60回めです。

砂漠を中心に2000kmほど走ってカジノを回ってきました。
いつもどおり六本木SLOW PLAYで書いてます。

※⇒前回「相棒」


〈登場人物紹介〉
健太(健) 平凡な大学生。神様に師事しながら世界の仕組みを学んでいる
神様(神) お金の世界の法則と矛盾に精通。B級グルメへの造詣も深い
死神(死) 浮き沈みの激しくなった人間のそばに現れる。謙虚かつ無邪気
美琴(美) 普通の幸せに憧れるAラン女子大生。死神の出現に不安を募らせる
美熟女(熟) 美琴が働く銀座の高級クラブ「サーティンスフロア」のママ

〈第60回 ハンバーガー〉

午後 久里浜 美琴宅

「百歩譲って北さんだとして、しにがみさんとはどういう関係なの?」

「ン―、ムカシイッショニスンデタ」

「あ、じゃあいまのあたしと同じ立場だったのね」

「ソウネ」

「ということはいまはその人、普通の生活にもどったの?」

「ン―、ソウデモナイ」

「そうでもないってどういうこと? もしかして…死神さんここを出てそのけんたくんのところに戻るってこと?」

「モドラナイ」

「そう…」

「エヘ♡」

「でもそのひとがまた波乱万丈になるんだったら、その人のところに行ったほうがいいんじゃない? だって私、もうこの生活落ち着いちゃってるし、今日だってこれから相棒見たら出勤して、ドレスに着替えて、水割りぐーるぐるして終電で帰ってくるだけだもの」

「アノネ」

「なぁに?」

「ケンタ、バイトシタイッテ」

「どこで? え?」

「ギンザ」

「へ?」

同日17:00 帝国ホテル1F「パークサイドダイナー」

「あのー…」

「はい。あ、けんたさんかしら?」

「はい!すいません!ちょっと早めなんですが、よろしいですか?」
「どうぞ。よく私だってわかったわね」

「はい!しにがみさんから聞いてました」
「あら。なんて?」

「女優さんみたいな方だって」

「まぁ♡なにか食べる? はいメニュー」

「ありがとうございます!」
「すきなもの食べてね。」

「はい!」

「…」
「…」

「きまった?」

「あのー…」

「なぁに?」

「ハンバーガーが…3000円って書いてあるんですが…」
「そうね。おいしいわよ」

「でも3000円ってすごいですね。今の僕が3時間以上働いてもハンバーガー1個」

「そうねぇ。そう考えるとそうかもね。だけどほら、遠慮しないで食べたいものを頼んで」

「ありがとうございます!じゃあ僕この2200円のほうの普通のハンバーガーいただきます!」

「半端に遠慮しちゃだめよ」

「!!!じゃ、じゃあ3000円のほうで…」

「はい♡ 飲み物はなにがいい?」

「お水いただきます!」
「わかりました」

———
—-


次のページ 
うちで働きたいんですって?

1
2

※連続投資小説「おかねのかみさま」第1回~の全バックナンバーはこちら⇒

逆境エブリデイ

総移動距離96,000キロメートル! 大川弘一がフルスピードで駆け抜けた400日間全記録




おすすめ記事