序盤戦、ストーンコールドがブレットの股間をアトミックドロップで場外フェンスに打ちつければ、ブレットはストーンコールドをタイミングのいいバック・ボディー・ドロップ（ショルダースルー）でアリーナ席の階段にたたきつけた。 　ブレットがストーンコールドをリング入場用のスチール製ステップにホイップすると、ストーンコールドはエプロン・サイドからの助走つきダイビング・クローズラインを場外のブレットにお見舞いした。 　ブレットはストーンコールドの弱点とされる左ヒザに攻撃を集中し、場外からの“鉄柱4の字”でストーンコールドのヒザをコーナーポストにからませた。 　中盤戦、ストーンコールドはイスでブレットの脳天、背中をメッタ打ちし、レッグ・スウィープ（かわず落とし）でブレットの後頭部をキャンバスに打ちつけ、そのままの体勢からグラウンドまんじ固めに移行した。これはオクタゴン・スペシャルと呼ばれるルチャリブレの技だ。ストーンコールドはルチャのエッセンスをアダプトした新技のレパートリーを開発していた。 　ストーンコールドがシャープシューター（サソリ固め）の体勢に入ると、ブレットは下からの目つぶしでこれをクリア。このシーンがヒットマンの“ヒール宣言”になっていた。 　ブレットが十八番シャープシューターの体勢に入ると、こんどはストーンコールドが下からのサミングでお返しし、さらに急所攻撃のオマケもつけた。両選手のひとつひとつの動きに観客がどよめいた。