更新日:2017年11月30日 14:38
スポーツ

HBKとストーンコールドが急接近?――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第258回(1997年編)

 WWEはこの年の3月から番組タイトルを“マンデーナイト・ロウ”から“ロウ・イズ・ウォー”に改称し、番組内容もややオトナ向けの連続ドラマにシフトチェンジ。ターゲット視聴者層といわれる17歳から34歳までの男性ファンを対象とした新しい方向性を模索するなかで“ヒットマン”ブレット・ハートがまさかのヒール転向を果たした。  ポスト“レッスルマニア13”新路線のスタートから1カ月後の1997年5月、左ヒザの手術―リハビリのため長期欠場していた前WWE世界ヘビー級王者“HBK(ハートブレイク・キッド)”ショーン・マイケルズが約4か月ぶりに戦列復帰。5.26“ロウ”エバンズビル大会から全米ツアーに合流した。  “ロウ・イズ・ウォー”は、ベビーフェース対ヒールというそれまでの伝統的なアメリカのプロレスの基本コンセプトの破壊を試み、だれとだれが仲間で、だれとだれが敵同士なのかがわかりにくくなっているのが番組の新しいセールスポイントだった。  ショーンはカムバック戦で“ストーンコールド”スティーブ・オースチンと初タッグを結成し、ブレット派閥ハート・ファウンデーションのブリティッシュ・ブルドッグ(デイビーボーイ・スミス)&オーエン・ハートを下し、いきなりWWE世界タッグ王座を奪取した。  ブレット派閥ハート・ファウンデーションのジム・ナイドハート&ブライアン・ピルマンはこの日、ベテラン・チームのLOD(リージョン・オブ・ドゥーム=アニマル&ホーク)と対戦。番組のエンディング部分ではブレット派閥、ショーン&ストーンコールド、LODの3チームが入り乱れて大乱闘を展開し、さらにストーンコールドが入場ランプ上でブレット――右ヒザの負傷で欠場中――に殴る、蹴るの暴行を加えた。
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ショーンもストーンコールドもベビーフェースだったが…
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