RVDの“Mrマンデーナイト”計画?――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第261回(1997年編)
RVDはそれから4週間後の6.9“ロウ”(コネティカット州ハートフォード)にも出演し、この日から“ミスター・マンデーナイト”というニックネームを名乗った。同大会にはECWのデグゼクティブ・プロデューサー、ポール・E・デンジャラスリーことポール・ヘイメンとトミー・ドリーマーも姿をみせた。
RVDのリング登場と同時にリングサイド最前列に現れたヘイメンとドリーマーは「チケットを買って入場してきた」とコメントし、RVD対フラッシュ・ファンク(前名2・コールド・スコーピオ)のTVマッチを観戦。試合が終了した瞬間、場外フェンスを乗り越えてリングサイドに侵入したヘイメンが実況ブースに座っていたローラーに襲いかかった。
ECW主流派コンビの“ロウ”への乱入の目的が“RVD奪還”にあったのか、それとも“ローラー襲撃”にあったのかはいまひとつはっきりしなかったが、いずれにしてもWWEとECWがなんらかの政治的意図で急接近している事実だけははっきりした。
この日の大乱闘シーンでいちばんトクをしたのは、WWEの月曜夜のプライムタイム番組“ロウ・イズ・ウォー”にゲスト出演したことでアメリカじゅうの一般テレビ視聴者に顔と名前をおぼえてもらったドリーマーだった。ビンス・マクマホンはヘイメン、RVD、ドリーマーといったニューカマーたちの番組へのゲスト出演を歓迎した。
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