アンダーテイカーと“通過”していく人びと――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第260回(1997年編)
時代はダークな主人公を求めていたのだろうか――?“ヒットマン”ブレット・ハートと“ハートブレイク・キッド”ショーン・マイケルズが政治的衝突をくり返すかなかで、その間げきをぬうようにしてWWE世界ヘビー級王座のチャンピオンベルトを腰に巻いたのは意外にもジ・アンダーテイカーだった。
アンダーテイカーは“レッスルマニア13”(1997年3月23日=イリノイ州シカゴ)のメインイベントでサイコ・セッドを下して王座奪取に成功。1991年の“サバイバー・シリーズ”(1991年11月27日=ミシガン州デトロイト)でハルク・ホーガンを破って以来、6年4カ月ぶり、通算2度めの王座に返り咲いた。
前王者セッドは長身、筋肉質、マイク・アピールが得意という、ビンス・マクマホンが考えるところのWWEスーパースターの3つの必須条件を満たしているレスラーではあったが、予想どおりワンポイント・リリーフだった。
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