RVDの“Mrマンデーナイト”計画?――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第261回(1997年編)
WWE、WCWの2大メジャーに次ぐ“第3の団体”に急成長をとげつつあったECWは1997年4月、念願だったPPV市場に参入。この年、4.13“ベアリー・リーガル”(ペンシルベニア州フィラデルフィア、ECWアリーナ)、8.17“ハードコア・ヘヴン”(フロリダ州フォートローダーデール)、11.30“ノーベンバー・トゥー・リメンバー”(ペンシルベニア州モナーカ)の3イベントをプロデュースした。
RVDはその後も“ロウ”に定期的に出演しながらECWの試合スケジュールも消化し、ECWのリングでは“WWE派閥”としてサンドマン、ドリーマーら主流派グループを相手に因縁マッチを演じた。
ECW本拠地フィラデルフィアではWWEの息のかかったレスラーは自動的にヒールと位置づけられる。“ミスター・マンデーナイト”なるニックネームと“ロウ”の連続ドラマの登場人物としてのキャラクター設定は、この時点でキャリア7年、26歳の若手だったRVDを“大物ヒール”に変身させた。
WWEとECWのウィン・ウィンの協力関係は“月曜TVウォーズ”の副産物だった。ビンスにとってヘイメンは非凡な才能と特異な嗅覚を持った有能な若きプロデューサーで、貧乏団体オーナーのヘイメンにとってビンスは全米生中継の“ひとコマ”を提供してくれ――いざというときには運転資金の借り入れも頼める――業界の大先輩だったのである。(つづく)
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文/斎藤文彦 イラスト/おはつ
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