更新日:2022年08月22日 02:38
スポーツ

KAIENTAIとTAKAみちのくの因縁ドラマ――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第291回(1998年編)

 翌日の5.19“ロウ”チャタヌガ大会(5月26日オンエア分の録画撮り)では、こんどはTAKA対トーゴーという日本でもたったいちどしかおこなわれていないシングルマッチがラインナップされ、約5年ぶりに実現した同門対決は、TAKAが高角度のウラカン・ラナでトーゴーをフォール。WWEのリングではあくまでもTAKAのほうが格上であることを強く印象づけた。  試合終了後は、セコンドについていたフナキがフィッシャーマンズ・バスター、テイオーがミラクル・エクスタシー、トーゴーがダイビング・セントーンと定番ムーブの連射攻撃でまたしてもTAKAをKOした。  5.18ナッシュビル、5.19チャタヌガのテネシー2連戦からは『週刊ゴング』誌の元記者で、みちのくプロレス発足当時はミスター・トヨタの名で悪党マネジャーとして活躍したウォーリー山口がヤマグチ・サンの新リングネームでデビュー。KAIENTAIの専属マネジャーについた。  メジャーリーグWWEのリングを舞台とした日本人レスラー同士による因縁ドラマは、WWE世界ライトヘビー級王者TAKAがベビーフェースで、同王座へのトップコンテンダーのKAIENTAIがヒールというレイアウトになっていた。  5月のPPV、5.31“イン・ユア・ハウス/オーバー・ジ・エッジ”ミルウォーキー大会ではTAKA&ブラッドショー対KAIENTAIのハンディキャップ・タッグマッチが組まれ、トーゴーがTAKAをフォール。KAIENTAIの3選手は、リングコスチュームをブルーとシルバーを基調とした海援隊仕様のタイツからデニムとTシャツのストリート系ファッションに変えた。  トーゴー、テイオー、ショー・フナキの新顔トリオはこの時点まではまるであたりまえのようにTVマッチやPPVにレギュラー出場していたが、メジャーリーグWWEではそのポジションをキープしつづけることがいかに困難であるかをあとあとになってから思い知らされるのであった。(つづく)
斎藤文彦

斎藤文彦

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