更新日:2022年08月25日 09:23
スポーツ

クリス・ベンワー派閥がWWEに電撃移籍――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第323回(2000年編)

 クリス派閥の4選手は1.31“ロウ・イズ・ウォー”ピッツバーグ大会に私服姿で乱入し、翌2.1“スマックダウン”デトロイト大会にも登場。  翌週の2.7“ロウ”ダラス、2.8“スマックダウン”オースチンのテキサス2連戦から全米ツアーに合流した。新ユニットはザ・ラディカルズと名づけられた  2.7“ロウ”ダラス大会の番組オープニングと同時にリングを占拠したラディカルズは、かつてWCWとECWでサーキット仲間だったカクタス・ジャック(ミック・フォーリー)との共闘をアナウンス。  フォーリーもマイクをつかみ「彼らはプライドを持ってWWEにやって来た。彼らはいままでプライドを捨ててアトランタのリングに上がっていた。アトランタはレスラーの墓場だ」とライバル団体WCWの体質を批判した。  もちろん、ここから先は“ロウ”のオリジナルのストーリー展開になっていて、旧友たちとの再会を喜ぶフォーリーに向かって「そんなにいい気になっていて大丈夫か?」とコメントしたトリプルHが「コントラクト(契約)!」と合図を出した瞬間、クリス派閥がいっせいにフォーリーに襲いかかるというサプライズが用意されていた。  トリプルHとステファニー・マクマホンの“悪のオーナー夫婦”とクリス派閥の緊急合体は、まったく新しいドラマのプロローグを予感させた。“悲劇のアスリート”クリス・ベンワーは、こうしてWWEスーパースターの道を歩みはじめたのだった。(つづく)
斎藤文彦

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