アメ車が日本では売れない理由――実は故障もしないし性能も燃費も悪くないのに…
続いてテストしたのはキャデラックのボトムを担う「ATS」。見た目は「CTS」をちょい小さくした感じ。知的で決して悪くない。昔の恐竜みたいなキャデラックを想像していたアナタはダサすぎます。
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エンジンは2リッターターボなので、クラウンみたいなもんですね。ただしパワーは272馬力。クラウンの2リッターターボは235馬力。またも日本車を圧倒だ。さすが北朝鮮を木っ端微塵にする超大国。コイツで都内から千葉県の富津岬までドライブして出た燃費は……。
リッター11.7km!
うーん、もうちょい伸びると思ったんだけどなあ。乗り味も微妙に安っぽいし、インテリアの質感もイマイチだし、室内も広くないし、全体的にはイマイチな感じ。
でもまあ燃費に関しては、クラウンでも頑張ってリッター13kmとかそんなもんなので、キャデラックのほうがパワフルなぶん、許容範囲と言えるでしょう。
とにかくキャデラックは燃費も悪くない! つまり高性能で低燃費! 今や故障だって滅多にない! じゃなんで日本では売れないのか!
それは買う理由がないからです!
このクルマ、アメリカのクラウンみたいなもんで、喜ぶのはほぼアメリカ人だけ。クラウンだって日本専用、喜ぶのは日本人だけなのでおあいこですな、ワッハッハ。
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【結論】
キャデラックに限らず、アメ車は基本的に巨大市場のアメリカで売るために作られているので海外ではあまり売れませんが(中国を除く)、故障が多くて性能も燃費も悪いというのは日本人の誤解なので気をつけましょう1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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