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日本一売れてるクルマN-BOX 新型の死角は純マイルドヤンキー仕様のデザイン!?

 今、日本のすべてのクルマの頂点に君臨しているのがホンダN-BOX。もっとも売れてるクルマであります。このN-BOXやS660など、最近のホンダは軽自動車のデザインだけはいいなあと思っていたのですが、新型N-BOXを見て不吉な予感がしました。初代ステップワゴンの二の舞いになりゃしないかと。カーマニアの心配が杞憂に終わればいいんですが……

N-BOX車内MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

ホンダはまた“デザインで失敗”の同じ過ちを繰り返すのか?


 SPA!読者様はどーせクルマなんか買わないし、ということで、毎度マイナーな話題ばかり取り上げている当コラムですが、今回は直球ど真ん中! なぜって日本一売れてるクルマの話題だから!

 その名は、ホンダN-BOX

9月1日発売の新型N-BOX

9月1日発売の新型N-BOXは、発売後約1か月間で5万2000台超の累計受注台数を記録。エンジンはターボと自然吸気の2種類、グレードも大きく分けてN-BOXとN-BOXカスタムの2種類に分かれます(撮影車は自然吸気のカスタム)。お値段は138万5640円~

「プリウスじゃないの?」と驚くボンクラ諸兄も多いでしょうが、プリウスの首位はいわゆる「普通車」のみの統計で、軽自動車も含めるとN-BOXがトップなのだ。

●2017年の新車販売台数(9月まで)
1位 N-BOX(ホンダ)15万7795台
2位 プリウス(トヨタ)12万6995台

 プリウスが対前年比約4割減という販売不振とは言え、かなりの差をつけております。

 日本一売れているということは、もちろん軽自動車でもトップ。かつて首位の常連だったダイハツ・タントやスズキ・ワゴンRを、いつの間にかはるか眼下に見下ろしている。

 しかもN-BOXの場合、登場はもう6年も前というのがスゴイ。なのにここ2年は、逆に販売が伸びているのだ! こんなことは滅多にないぜ! すげーぞN-BOX!

 いったいなぜN-BOXはこれほど売れたのか? 私はスバリ、「カタチ」だと思っております。

 軽自動車業界は、もともとスズキとダイハツの販売力が抜け出ていて、ホンダは常に3番手。なのにN-BOXがこれほど売れ、しかもモデル末期に逆に販売台数を伸ばしたのは、機能美を感じさせるシンプルかつ端正なカタチが、年を経るにつれて軽自動車ユーザーの心を強くつかんでいったからだと断じるしかないのだ。

 N-BOXの登場時、性能的にはスズキやダイハツのライバル車より明らかに劣っていた。最大の弱点はエンジンで、販売の8割を占めるノンターボ車は低速トルクが薄く、アクセルを踏み込むとすぐに回転が上がり、ガーガーうるさくて遅かった。走りは、タントやスペーシアのほうがずっと良かったです。

 エンジンは途中で改良を受け(’13年12月)、ライバルに肩を並べたけど、それで販売が伸びた気配はなく、燃費もライバルよりいいわけじゃない。居住性もほぼ同等。販売力は劣る。なのに6年間安定して売れまくった。となれば、原因はデザインしかないでしょ?

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デザインで勝ったN-BOXの新型はどうか

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