更新日:2017年11月27日 20:49
カーライフ

ディーゼル×ハイブリッド 無敵のベンツSクラスのお買い得モデルはなぜなくなったのか?

 毎回毎回、当連載の撮影で一番悩むのは何だと思いますか? それは最初の写真です。どうするか? いつも悩んでおります。で、今回は「好きなんだけど~、離れてるのさ~」の歌い出しで始まる星のフラメンコ的なポーズで決めてきました。もちろん西郷輝彦さんがSクラスに乗っているかは不明です。 西郷輝彦?MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi 池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

無敵のSクラスから激安モデルが消滅。カーマニア的には理解できません…

 メルセデスベンツSクラス。SPA!読者様とは、もちろん無縁の超高級車です!  いや、縁はあるかも。「後ろに付かれただけでイヤな気分になるクルマの筆頭」ということで。見た瞬間誰もが「ヤクザかも?」と思うし。実際、Sクラスのほうが追突したのに、被害者が「す、すいません!」と謝って逃げちゃったこともあるという無敵カーです(伝聞)。  そんなオラオラの象徴が、このたびマイナーチェンジを受けました。どこが変ったのかというと、見た目が微妙に怖くなり(判別困難)、内装が微妙にゴージャスに(同)。そして、乗員の疲労を和らげる最新機能「エナジャイジング・コンフォートコントロール」が導入されました!  エナジャイジングとは、「エネルギーを与える」という意味です。具体的には、エアコンやパフュームアトマイザー(専用芳香剤)、シートヒーター&ベンチレーション、マッサージ機能、アンビエントライト、さらに音楽に至るまでを統合制御して疲れを取るという、想像を絶するスグレモノです! 使い方がわらかなかったので効果は未確認ですが……。  つーか、後席でふんぞり返ってマッサージ機能をオンにしたら、いきなり背中が熱くなり、「なんだこれ! 自動温熱療法かよ!」と焦ってすぐに消してしまいました。暑い日だったので、焼き殺されるかと思いました。慣れないゼイタクはイカンですなあ、ワッハッハ。
後席でふんぞり返る

Sクラスとひと口に言っても1128万円のS400(3リッターV6ツインターボ367馬力)から、2761万円のマイバッハS650(6リッターV12ツインターボ630馬力)までピンきり。高いグレードのほうが後席でふんぞり返れます!

 その他、半自動運転機能が強化されて「インテリジェントドライブ」に。ただ、Sクラスは以前からそっち方面はすごかったので、それほど進化したようには思えませんでした。  乗った感じは、当然カイテキかつ無敵です。足回りはフワッフワなのにゴジラのように踏ん張り、パワーは無尽蔵。適度にダルなハンドルは片手運転に最適です。いや、インテリジェントドライブで手放し運転も可能です! ただし、しばらくハンドルから手を放してると警告が発せられ、無視し続けると「ドライバーが死んだかも?」とクルマが判断。緊急停止装置が作動します。緊急停止といっても減速はごく穏やかなので、高速バスなどにはぜひ導入してほしい機能です! さすがSクラス。想像を絶するすごさですネ!
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個人的に残念なことも…
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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