新春特別企画 プロレス界の絶対王者×格闘技界の“王者製造機”スペシャル対談――小橋建太の青春おすそわけ#18<前田憲作vol.1>
元キックボクサー、前田憲作。かつて高架下のサンドバッグ相手に練習に明け暮れた青年は、’92年、全日本フェザー級王者、’94年、WKAムエタイ世界スーパーフェザー級王者に輝き、一躍90年代を代表するスターになった。’99年に設立したジム「チームドラゴン」からは、現在のキックボクシング界を代表するチャンピオンたちが数多く育ち、名伯楽としてその名を轟かせている。
そんな前田は、「体が大きかったらプロレスラーになっていた」というほど大のプロレス好き。小橋建太のことを「残りの人生の目標」と話す。お互いをリスペクトし合う二人は、2018年をどう生きようとしているのだろうか?
前田憲作(以下、前田):初めて小橋さんにご挨拶させていただいたのは、20代のとき。日テレの24時間テレビでスポーツ選手がいろんなことに挑戦する企画があって、全日本プロレスのみなさんもいらっしゃったんですよね。一番優しく挨拶してくれたのが小橋さんでした。
小橋建太(以下、小橋):そんなことないですよ、恥ずかしい(笑)。前田さんはキックボクシング界でチャンピオンだったし、プロレスラーとして意識する部分がありました。
前田:私は元々プロレスファンだったので、全日本プロレスは子供のころずっと見ていたんです。全日本プロレスの選手って、みんな体がデカいんですよね。外国人選手に負けないくらい強い体を作っているので、すごく迫力があって、挨拶に行くのが怖かったです(笑)。
小橋:そのジャンルを代表する人って、堂々としてるんだなぁと思ったのを覚えてます。トップ選手だから逆にちゃんとしている。どの世界でも、トップに立つ人はちゃんとしているんですよね。前田さんと僕の共通点は、年齢が近いこともそうなんですけど、お互いに結婚が遅くて、子どもも遅く産まれたこと。
前田:20代で結婚したお父さんと比べて、娘と過ごせる時間が半分くらいなんです。だから悔いが残らないように、普通の倍、愛情を注ごうと思っています。小橋さんも同じ考えなんですよね。
小橋:同じ考えなんですけど、僕は自分の娘がなかなか懐いてくれない(笑)。前田さんはすごく慣れてますよね。
前田:はい、オムツ替えからすべてやりますね。
小橋:僕もオムツ替えはするんですよ。いまの内しかできないじゃないですか。けど、娘がやらせてくれないんです(笑)。「ママがいい」って。でもたまに「パパでいい」って言ってやらせてくれる。
――かわいいですね(笑)。プロレスとキックボクシングに共通点はありますか?
前田:プロレスラーの方たちは、決め技を必ず持っていますよね。僕も現役のときに、2つ技があったんですよ。跳び蹴りと、回転肘。これはプロレスのみなさんから学ばせてもらった技でもあって、試合の終盤で必ず出していました。
小橋:フィニッシュホールドみたいな?
前田:そうですね。ここぞというときに必ず。私たちの真剣勝負って、真面目一辺倒にやっちゃうと地味になりがちなんです。小さな攻防になってしまう。見ている人たちのことを考えると、プロレスの要素ってすごく学べることが多かったです。
――キックボクシングでも、お客さんに「魅せる」ということを意識しますか?
前田:私が現役のときは、「キックボクシングっていまでもやってるの?」と思われていた時代なんですよ。テレビでも放送していなくて。私はチャンピオンとして、団体を引っ張る人間として、キックボクシングをメジャーにしたいと思っていたんです。そういう部分で、魅せるということも意識していたと思います。
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尾崎ムギ子/ライター、編集者。リクルート、編集プロダクションを経て、フリー。2015年1月、“飯伏幸太vsヨシヒコ戦”の動画をきっかけにプロレスにのめり込む。初代タイガーマスクこと佐山サトルを応援する「佐山女子会(@sayama_joshi)」発起人。Twitter:@ozaki_mugiko
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