オヤジ流「一線を越えない」恋愛術[コラムニスト木村和久]
そして、歴史に「もし?」はないのですが、もうひとつ「青春完全燃焼版」というのがあったらどうでしょうか。
これはトトとエレナは、10代のうちに激しい恋愛をして結ばれてしまう展開です。性格のいいトトはエレナを溺愛し、シチリア島に残り、アルフレードから引き継いだ映画館で、技師として人生を全うしたんじゃないでしょうか。
アルフレードは、トトに「青い目の女には気をつけろ」と言ってました。そういえばエレナは青い目をしていましたなあ。いろんな意味があると思いますが、あまりにもいい女と付き合うと、仕事をしなくなり、出世しないぞと、暗に言っているような気がします。
というわけで、現実社会に戻ってお話をしましょうか。オヤジ世代も頑張って、キャバクラなどで全力でぶつかれば、「一線を越える」ことができるかもしれません。
しかし、オヤジレベルで、簡単に一線を越えれるのは案外と相手の術中にハマっているかもしれません。
だってオヤジ単体の魅力って限られていますから。オヤジの周りに付随した魅力、すなわち財力を期待して、自ら一線を越えてくる女のコが多いんじゃないですか。となると、その後は、時間とお金が目減りしていくという憂き目に遭いがちです。この歳になりますと、「一線を越えれなかった」のではなく、あえて「一線を越えない」選択もあるのです。
アルフレードの教えを、現代の日本のオヤジにあてはめると、「簡単にデキる、いい女には気をつけろ」です。決してオヤジがモテているわけではない、モテているのはお前の財布の中身だぞ。
肝に銘じておきましょうか。
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦。著書に『50歳からのかろやか人生』
■木村和久(きむらかずひさ)■
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦1
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