恋愛・結婚

オヤジ流「一線を越えない」恋愛術[コラムニスト木村和久]

木村和久の「オヤ充のススメ」その196 ―

 ちょっと前の話になりますが、おみくじの話をします。今年の正月は例年通り、目黒不動尊にお参りに行ったのですが、おみくじを引いてびっくり仰天しました。「大吉」が出て喜んでいるのも、つかの間、「恋愛」のところに「一線を越えてはならない」って、書いてあったのです。

おみくじ これマジですよ。最近のおみくじは世相を反映させて、どこぞの放送作家あたりに頼んで、トレンドを取り入れているのか? 過去、20年以上もここに通っていますが、こんな時代にドンピシャなおみくじを引いたのは初めてでした。

 おみくじ界にも、新しい風が吹いていたんですね。ならば、こんなおみくじはどうでしょうか。商談においては「電話には出よう」って、貴乃花親方向けのメッセージですか? ならば八角理事長には、「辞め際が肝心」ですか。もはや、おみくじに、なってませんな。

 最近の神社仏閣は、最新トレンドを取り入れて、フルモデルチェンジしたほうが何かと都合がいいのではないですか。ほら、物騒な跡取りを巡る事件も起きましたし、何事も改めましょうよ。

 先ほどのおみくじの件ですが、古式ゆかしい、従来のもいいですが、今の若者受けとしては「ガチャ」の導入をするのもありでしょう。

 商品としては、どこぞの占い師が見立てたイマドキの占いに加え、御本尊や仏像、人気の巫女さんのフィギアなどを入れて、500円ぐらいでガチャを回してもらう。そういうのがあってもいいと思います。

 というわけで本題、おみくじの教え「一線を越えない」をどう活用しましょうか。

 参考にするのは有名な映画です。「一線を越える、越えない」で、評価が2分した作品があるのをご存じでしょうか。たまたま年明けにテレビでも放送していたので、また見たのですが、その映画は「ニュー・シネマパラダイス」(1988年)です。

 この映画は「劇場版」と「完全版」があり、簡単にいうと、劇場版は一線を越えず「完全版」は一線を越えているのです。

 舞台はモノクロ映画全盛のイタリアはシチリア島。映写技師のアルフレードに、息子のように可愛がられたトト少年の成長物語で、初恋の女性が清楚で超美人なエレナ。劇場版では、一緒に駆け落ちみたいな逃亡劇をするのですが、行き違いで会えずじまい。トトはそれからローマに行き、映画監督として大出世をします。いわば、淡くてほろ苦い青春の思い出的な恋だったのです。

 これが完全版だと40分くらい尺を長くして、トトが大人になって戻って来て、エレナとラブシーンを演じ、昔、成しえなかったことを、果たすのです。

 若い頃は、人生に落とし前をつけなきゃと思っていたから、完全版を大いに支持していましたが、今はだいぶ大人になり「劇場版」の初恋で終わる形も捨てがたいと思うようになりました。

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オヤジ世代も頑張れば「一線を越えられる」?

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