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草津白根山噴火の被害総額は推計2億円!? 地元観光業者は風評被害も懸念

温泉宿では予約キャンセル1564件。損失額は2億円規模

泉質、雰囲気ともに評価が高い草津温泉

 通常と変わることなく営業を行っている温泉街中心部の宿泊施設への影響はどうか。  地元のホテルや旅館でつくる草津温泉旅館協同組合は、噴火のあった23日から24日の2日間で、個人と団体合わせて3935件、延べ1万4133人の宿泊予約のキャンセルの連絡があり、2億円近い損失になったとの試算を発表している(加盟する105施設にアンケートを行い、86施設から回答)。加えて、この集計後から26日17時までに得た追加の集計では、キャンセル1564件、6142人(88施設から回答)となっており、噴火の影響は小さくない。  一方、同組合に加盟する大正2年創業の『草津ホテル』に問い合わせたところ、確かに噴火の影響によるキャンセルは少なからずあったようだが、土日や2月の建国記念の日の振替連休などは、再び徐々に埋まってきているそうで、少しずつではあるがこの週末で落ち着きを取り戻していることも伺えた。  湯畑から徒歩6分ほどのところに位置するこのホテルには、日帰り温泉にやってくる地元客たちの姿もあり、「噴火直後のキャンセルやこの一週間ほどの全国的な寒波の影響もあったが、状況は心配しつつ、ほぼ例年並みの利用を見込んでいる」という。  現在、地元住民たちが最も心配していることのひとつはやはり風評被害だが、同組合の加盟施設は、冒頭の噴火口からの距離的に考えても十分安心して利用できそうである。噴火以降、数多くの問い合わせに対応してきた草津町総務課も、「安全性をアピールしていくというのが今後の課題」とコメントした。  春休みや連休で草津観光を検討している人は、いたずらに風評に振り回されることなく、地元の施設や行政から最新情報を得て、適切な対応を心がけてもらいたい。<取材・文/日刊SPA!取材班>
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