48歳、分裂していた自分に血が通ってきた<マキタスポーツ芸人21年史 その4>
こうして世間の認知を得るようになったマキタだが、だからこそ今後もライブには力を入れていきそうだ。
「知名度が上がっていくと、当然、承認欲求が少しずつ満たされていくというのあるんです。新幹線の移動もグリーン車になったりとか(笑)。でも、そういうこともある反面、ライブをやると自分の手柄感は強いんですよね。すごい苦労するし、見返りもそんなにあるわけじゃないけど、やった感がすごいあるし。もともとの『自作自演家』としてのエネルギーを使っておかないと、役者とかほかの仕事にも影響が出ちゃうんじゃないのかな。一方で、逆の効果もありますしね。役者をやり始めたことで、昔はシリアスな曲が恥ずかしくて歌えなかったけど、全然歌えるようになってきた」
芸能生活21年目。48歳にして長らく所属した事務所を退所することになったマキタだが、今までと変わらず、これまでのキャリアを活かした活躍を見せてくれそうだ。
「『オトネタ』もお笑い8、シリアス2くらいの割合でやってもおかしくないのかな。それって僕の人格もそうなのかなと思って。マジなことばっかりやる部分と、ふざけてたりドジだったり間抜けだったりする部分。前はね、シリアスな自分とお笑いとしての自分が分裂してたって言ったでしょ。自分で言うのも変だけど、そういう人格の構成のなかにある血が通ったね。こう思えるようになったというのは、役者をやったというのが大きいかもね」
取材・文/織田曜一郎(週刊SPA!)
1
2
『すべてのJ-POPはパクリである 現代ポップス論考』 「ヒット曲にはカノン進行が多い」を世に知らしめた名著が文庫化! |
この特集の前回記事
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ