雑学

「草、売って」。若者のノンキな大麻使用に、大麻おじさんも困惑

 昨年1年間の大麻事件の摘発者が過去最多の3000人を超えた。警察庁の意識調査によれば、摘発者のうち大麻に危険性があると答えたのはわずかに約3割。カジュアルな気持ちで大麻に手を出してしまう若者たちには、かつて大麻に手を出していたオジサン世代まで手を焼いているようだ。

大麻ブームを食い止めるには、出どころを断つことが重要。写真は滋賀県の民家で栽培されていた大麻草(滋賀県警察提供)

 「使うだけなら捕まらない」という甘い認識で大麻を吸い続ける若者たち。しかし、そんな彼らの傍若無人っぷりに、オジサン世代は危機感を募らせている。数年前までマンションの一室で大麻草を育てていたというT氏(45歳)に話を聞いた。

「草、売って」20代フリーターから気軽すぎる電話


「初めは自分で吸うだけだったんですが、少しずつ友達に売るようになりました。とはいっても、稼ぎは大麻草に光を当てる光熱費や、育てるための手間賃に当てる程度。ところがある日知らない番号から電話がかかってきて、突然『草、売ってくれませんか?』と聞かれたんです」

 問いただすと、相手は20代前半のフリーター。どこからか大麻の情報を聞きつけ、T氏の番号を入手したという。

「隠語も使わず、直接電話をかけて『欲しい』なんてあぜんとしましたよ。『バカヤロー!』と怒鳴りつけて、携帯電話も即解約しました。それまで売っていた知り合いは、若い頃に“ヤンチャ”していた連中だったので、捕まるリスクや遊び方もわかっている。イマドキの若者はマナー意識が抜けたまま、簡単に手に入ってしまうので、現実感がないんでしょうね」

 T氏の怒りの矛先は、自宅で大麻を栽培している若者にも向けられた。

「知り合いのアラサーのコは、周りにたくさん人がいるのに、『そろそろ“収穫祭”だ~! 早く吸いたい』と大声を上げていました。聞く人が聞けば、何の話かすぐわかりますよ。また、私の場合は“事務所”としてマンションを借りて光熱費をごまかしていましたが、ひとり暮らしで毎月2万~3万円もかかるなんて、どう考えても怪しい。そんな脇の甘い連中に巻き込まれるのがイヤで、大麻を育てるのも吸うのもキッパリやめました」

 若者の大麻事犯が急増しているのに比べ、40代以上はここ数年ほぼ横ばい。無軌道な若者たちの姿が、オジサン世代の更生にひと役買っているのかも?

取材・文/週刊SPA!編集部

※『週刊SPA!』5/29発売号「若者の大麻ブーム」より

週刊SPA!6/5号(5/29発売)

表紙の人/ 松井珠理奈

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