「覚醒剤をやっています」と自ら病院に電話…“普通の人生”から薬漬けに転落した28歳女性の半生
現在、派遣型風俗店で働く都内在住の限界さん(28歳)。生まれてすぐに両親が離婚したため、父親とは会ったことがない。母、祖父母、そして自身の4人家庭で育ち、地元・東北の高校を卒業するまでは、いたって“普通の人生”を送っていたという。
しかし、18歳で母とともに上京後に生活環境が一変。ある人物と出会ったことをきっかけに覚醒剤に手を染めることに……。
これまで2度の逮捕歴がある限界さんだが、結果的に刑務所には入っていないという。執行猶予が明けた6月8日の前に、約2時間に及ぶインタビューでその生き様を聞いた。
——Xの発信などによると、とある格闘家との出会いが転機だったとのことですが、どのようにして彼を知り、会うことになったのでしょうか?
限界:出会った当時はまだ無名の格闘家でした。でも私は彼のことを知っていて、興味本位で会ったのが始まりですね。
——知人の紹介ですか?
限界:いえ、マッチングアプリです。しかも名前も写真も本人のもので、どうせ偽物だろうと思っていたのですが、会ってみるとまさかの本人でした。
——彼のことは格闘家A(以下A)としておきましょう。かなり非道な手口で薬漬けにされたということですが、まずは限界さんの人となりについていろいろ質問したいと思います。
限界:可能な範囲でお話しさせていただきます。
——まず、幼少期はどのような生活を送っていましたか。
限界:東北地方で生まれ育ちました。私が生まれた直後に両親は離婚してしまい、父と会った記憶がありません。母と祖父母の4人家庭で育ちました。
——お母様は再婚もされなかったのですか?
限界:はい、ずっとシングルマザーで、正社員ではなかったので、困窮とまではいかないですが、今思えばかなり苦しい生活でした。でも貧乏なりに、私が3歳くらいのときに母がディズニーランドに連れていってくれた記憶があります。
——限界さんのXを見ると、父親の存在に言及しているポストがいくつかありますが、その想いをお聞かせいただけますか?
限界:そうですね。父親とはどういう存在なのか、いまだにわからないんです。困った時に頼るのは母だけでしたから、父親という存在が欠けていたことが、いい意味でも悪い意味でも私に大きな影響を与えてきたと思います。
——そして、地元の高校を卒業後にお母様と一緒に上京されたわけですね。
限界:都内の美容師専門学校に入りました。なんとなくヘアメイクが楽しそうという理由で進路を決めたのですが、在学中にこの世界は向いていないと悟ってしまって……。2年で卒業して資格も取ったのですが、クラスの中で私だけ就職せずにフリーターになりました。
——フリーターとなって、どういった仕事をしていましたか?
限界:営業や編集などの仕事をしていました。でも2年くらいたって、美容系の会社に正社員として就職できたので、それまで同居していた母から離れて一人暮らしを始めました。風俗との掛け持ちに切り替えたのもこの頃です。
——薬物を始めたのもこの頃ですか?
限界:そうですね。マッチングアプリで格闘家のAと出会って、MDMAを飲まされたのが最初です。たばこも吸わないような人間なので、薬物ももちろん初めてでした。初めての一人暮らしで心に隙があったのかもしれません。
——昼職と風俗の掛け持ちをされながらも、薬を使って働いていたとのことですが……。当時の限界さんにとって、薬はどういう存在になっていたのでしょうか?
限界:美容系の会社では接客業をしていたのですが、いわゆるガンギマリの状態で仕事をする日もありました。どんどん痩せていって、会社で気絶したこともありましたね。その後、いろいろあって、Aとは縁が切れたのですが、その後も薬物に依存している状態でした。

限界さん(28歳)
格闘家との出会いが転機に
父の存在と母子家庭の記憶
格闘家の影響で薬物を始めることに…
競馬歴30年以上の競馬ライター。競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。競馬情報サイト「GJ」にて、過去に400本ほどの記事を執筆。
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