銀座最年少ママ・桐島とうかが考える「“銀座離れ”をとめるには…」
― 銀座の最年少ママ・桐島とうかの連載【漆黒革の手帖】―
銀座で働いていると、“銀座離れ”という言葉をよく耳にすることがあります。最近では
「銀座に一流店なんてあるの?」
とさえも聞かれることがあります。
私は、一流のお客様の社交場となるお店が、古き良き時代の銀座の一流店の定義であった、と考えていました。一流のお客様が使うお店が一流店、一流店のママが一流ママ、一流店で売上を上げるホステスが一流ホステス。そしてその一流店に通うお客様が、二軒目三軒目に使うクラブもまた、“一流クラブ”と呼ばれるようになっていったのだと。
ですが、近頃は「銀座離れ」が叫ばれ、「銀座の高級クラブは昔より静かになった」という声を耳にすることもあり、銀座のクラブのあり方について真剣に考えることが増えました。
「本来の一流クラブとはどういうクラブで、そもそも銀座のクラブはどうあるべきなのか」
この疑問を解消するべく、プライベートで銀座のクラブを使うお客様に、歌舞伎町や六本木、その他地方のキャバクラではなく、銀座のクラブを選ぶ理由を尋ねてみたところ、このように答えてくれたんです。
「田舎のキャバクラのお姉さんたちは、お客様の会話が途切れると『歌え歌え』で歌わせたり、とりあえず飲まされたりするからね。他の地域だと、銀座に比べるとなんとなく水商売ってコも多い。銀座だと、東京だけでもたくさんの繁華街があるなかで銀座を選んでいるわけだから意識は高い。なんとなく生きていて、なんとなく水商売をしようと思って銀座でホステスをしているコが少ないと思うんだよね。だから、銀座だったら黙って座ってても察してくれる気配りもあるし、銀座で働く目的があるコが多いから、目が生きているコが多いんだよね」
その答えに私も、「ああ、そうだったのかもしれない」と、少し納得したような気になりました。
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’92年生まれ。’15年に学習院大学経済学部卒業。学生時代に起業して失敗し、水商売の道に進む。銀座にあるクラブ「Monterey」でママを務め、お店に来ている顧客数は2500人、個人の月間売り上げは1000万を越える。習い事はフラメンコ、ゴルフ、料理。趣味は仮想通貨投資、競馬、着物など
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