サッカーW杯を楽しめない人たち。日本勝利で「さらにユーウツが深まった…」
―[ロシアワールドカップ特集]―
ロシアW杯のグループリーグ初戦。日本はコロンビアを2-1で破り、貴重な勝ち点3をもぎとった。「歴史的快挙!」と日本中が勝利に湧くなか、「まったく喜べない」「むしろ苦痛」というひねくれた(?)人たちがいる。サッカーに無関心なわけでなく、あえて“アンチ日本代表”を公言してはばからない彼らの声を拾ってみた。
「日本代表は格下の挑戦者って立場なのに、ピッチ上の立ち振る舞いだけは一流ってのが鼻につく。見当違いの方向にシュートして大げさに悔しがったり、相手のファウルに身振り手振りで『ホワイ?』みたいに抗議したり。ワールドカップに出るのが当たり前になってから、謙虚な姿勢が消えた気がする」(39歳・飲食)
点数の入りづらいサッカーという競技の性質上、長い膠着状態でフラストレーションがたまり感情が表に出たり、貴重な得点シーンで喜びを爆発させるパフォーマンスは普通のことだと思うが……。ゴールを決めた後も自陣に戻っていく、元代表の中田英寿のスタイルに影響されている気もする。
「うるさい。とにかくうるさい。渋谷のスクランブル交差点でハイタッチする奴らも、得点シーンで抱き合う奴らも、『ニーッポン、ニーッポン、オウオウ、オウオウオウ』と声を張り上げる奴らも、みんなうるさい。あと、カビラ兄弟の『ニィッーポォゥン!』っておなじみのイントネーション。イライラに拍車をかける」(42歳・製造)
パブリックビューイングやスポーツバーではおなじみの光景だが、テレビ画面で観ていると、確かに冷めた視点で見てしまうことはある。が、こればかりは現場で観戦している人たちだけが持ちうる一体感なので、足を運んでみてくださいというほかない。
「テレビなんか特にそうだけど、日本人ならW杯で代表を応援して当然! って空気がたまらなくイヤ。対戦相手のほうが好きなチームならそっちを応援してもいいじゃんって思う。あ、でもバラエティ番組でこの時期によく見かける、“対戦国と国際結婚した夫婦”を取り上げるのはつまらんからやめればいいのにと思う」(40歳・医療事務)
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