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従業員の3人に1人がお笑い芸人…謎の「芸人だらけの清掃会社」の実態とは?

東京の片隅に、お笑い芸人が50人近く在籍する清掃会社があるらしい、という噂を耳にした。そこは芸人が芸を披露しながら清掃するのが売りの会社なのだろうか? そもそもなぜ芸人ばかりがその清掃会社に集まってきたのだろうか? 謎が謎を呼ぶその会社、そのなかの“清掃芸人”のボスとコンタクトに成功したので、さっそく話を聞いてきた! ――今日はよろしくお願いします。まずは自己紹介を。 木下:はい。吉本所属芸歴23年目、パタパタママの木下貴信と申します。同期は品川庄司、ハチミツ二郎とかです。もともと福岡吉本に15年いて、東京に来てからは8年になります。 ――で、芸人では食えずにバイトをしているのが、ここ……。 木下:アイティートラストという清掃会社です。

パタパタママの木下さん

――こちらの清掃会社、なぜか芸人だらけが所属しているという噂を聞いたのですが。 木下:いま現在、48人の芸人がこちらでバイトしてます。全体で150人ほどバイトがいますから、全体の3分の1、3人に1人が芸人となっています。 ――凄い数ですね! そもそもなぜ、芸人さんばかりがそんなに増えていったのですか? 木下:僕が8年前にここに入ったときには、すでに5~6人の芸人がいたんです。僕は同じ福岡出身のコンビ「どりあんず」の堤に薦められてここに入って。それで僕が広めたというのもありますが、そこからどんどんと増えていった感じです。 ――ちなみに、どんな芸人さんらがいるんですか? 木下:さっき言った「どりあんず」の堤、山本吉貴、「ツーナッカン」の中本、「プー&ムー」のおたこぷーさん、「ラフコン」の重岡。以前はガンバレルーヤ、とろサーモンの村田とかもいましたね。 ――それだけ芸人が多いというのは、社長さんが芸人にやさしいんですか? 急なオーディションに融通を利いてくれるとか。 木下:僕や(ツーナッカン)中本といった幹部には「お笑いを続けろ」って言ってくれます。「お前ら、趣味でやってるようなお笑いなんだから辞める必要はない」という考えで応援してくれてるんです。 ――今、「僕ら幹部には」と仰いましたが、木下さんのこちらでの肩書は? ただのバイトではないんですか? 木下:6月1日から出世しまして、こちらの東京営業所の所長になりました。バイトなのに所長。社員さんが部下についてます。

芸事だけじゃなく会社の将来を真剣に心配する木下さん

――お給料は? 木下:月に37万円ぐらいですかね。 ――年齢は? 木下:40歳です。 ――失礼ですが、先月の吉本からの給料は? 木下:1万円ぐらいですかね。 ――40歳、バイトで40万近くもらってる。でも芸人としては1万。軸足はどちらにあるんですか?「あなたは誰ですか?」と問われたら。 木下:いや、そりゃ答えに困りますけど……芸人です。 ――給料1万なのに!? 木下:芸人です! そこ、社長も詰めてくるんですよね。「お前はどっちなんだ!!」って。 ――応援してくれてる社長も、思わず詰めてくる(笑)。 木下:いい人なんですけど、パワハラが凄くて。でもまあ、いい人です……はい。 ――何かを飲み込みましたね? のど元から「ごくり」という音が聞こえましたが。 木下:何も飲み込んでないですよ! だから、芸人を一生続けていくために、ここにいるんですよ。だから軸足は芸人なんです!
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バイトなのに気づけばどんどん出世していた
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