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劇的敗戦も…世界に広がる「サムライブルーファン」。その声を聞いてみた

日の丸ペインティングをしたコロンビア人も

負けた相手を応援するこの余裕、見習いたいものです……

 ブラジルの勝利を見届け、シャトルバスでスタジアムに向かおうとしたときは、コロンビアサポーターの2人組が肩を組んできた。「いいか!今日絶対勝てよ。俺たちも勝つ。そして次、お互い勝つ。で、準決勝でお互い負ける(笑)。そして、サンクトペテルブルクの3位決定戦でもう一回日本とやる。それが一番ハッピーだ。日本はコロンビアの次に好きなんだ。今日は日本を全力で応援するよ!」。見ると頬には日の丸のペインティング。聞けば、コロンビアは2位でH組を通過すると思い、この日のチケットを持っていたという。でも「日本戦ならハッピーだ」と笑い飛ばしていた。

試合開始1時間前のロストフ・アリーナ

 

敗退後、中国人やインド人に励まされた

 スタジアムでは試合終了後にロシア人男性から「5年前からずっと日本のファンだけど、今日の試合は痺れた。負けはちょっとの運の差。今までに見た日本代表の試合のなかで最高だった。また4年後楽しみにしているよ」とエールを送られた。  また、ホテルで同宿だった中国人青年は日本代表の追っかけで、サランスクから4戦すべて見ていると言うし、日本代表のユニフォームを着ていたインド系のロン毛の若者からは「子供のころからのファン。パスが早いし、クリーンな試合運びが好きなんだ。イヌイは最高のストライカーだな。最後のコーナーキック、キーパーに取られていなければ(延長になって)試合はわからなかった。気を落とさず東京に帰ってくれ。とにかくいいゲームをありがとう!」とトイレの中でがっちり握手をされた。

日本の挑戦は終わった。4年後に繋がる敗戦となるかこれからが勝負である

試合終了後のスタジアムは青く染まっていた

 今回、アジアの中では唯一決勝トーナメント進出を果たした日本。ポーランド戦の「パス回し」は物議を醸したが、ベルギー戦はそれを払拭する内容で世界を十分驚かせた内容だったと思う。日本人以外の日本代表のファンは増え続けるはずだと信じたい。 取材・文・撮影/遠藤修哉(本誌)
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